【スポーツ】復活を期す大関栃ノ心 故郷ジョージアに夢の城を建設中

 大相撲の大関栃ノ心(31)=春日野=が現在、大豪邸を故郷ジョージアに建設していることを明かした。豪華さは本名のレヴァニ・ゴルガゼから“レヴァニーランド”と呼べる程。まさに夢の城は来春に完成する予定だ。

 母国の実家近くのムツケタ市に巨大な土地を購入。本人が言うにはバスケットボールコートが2面ある体育館2つ分より大きい。約2000平方メートル、600坪以上の敷地になる。

 五輪を目指すほど強い柔道少年だったが、相撲に魅せられた。裸一貫で来日し18歳で初土俵で踏み13年。右膝の大けがを乗り越え、大関にまで昇進した。“レヴァニーランド”には異国で成功をつかんだ男の夢が詰まっている。

 夏巡業中、栃ノ心は携帯電話に収められた、建設中の豪邸の写真をうれしそうに披露。自らもデザインに関わった豪邸は日本とジョージアをコラボした。

 表札には漢字で「栃ノ心」の文字。建物は2棟あり、居住スペースには柔道場、トレーニング施設、ジャグジー付きの風呂、サウナに地下にはバーもある。屋外には大きなプールも建設。「ここで寝そべってお酒を飲むんだ。最高だろ」と、優雅な時間を想像し、ほくそ笑んだ。

 さらに柔道と相撲で獲得した賞状やトロフィーなど記念品をずらりと集めて展示。蛍光灯を俵に見立て土俵のように円くデザインした照明にもこだわった。その「栃ノ心記念館」は市民にも開放することを検討する。

 もう1棟はレストラン。狼をイメージした暖炉、滝を作るなど内装も高級感があふれている。

 建設の様子は日本にいながら、チェックできる。現地にカメラを4台設置。その映像はリアルタイムで日本にいる栃ノ心に送られる。携帯を操作し、日々、完成していく姿を見て活力にしている。

 関脇に陥落した夏場所で10勝を挙げて大関に復帰。しかし先場所、左肩を痛め途中休場。秋場所(9月8日初日、両国国技館)は3度目のかど番となる。先場所後は温泉に入り、治療。夏巡業には後半から合流した。

 「少しずつ鍛えないとやばい」と危機感。ぶつかり稽古を日々、繰り返し、最強の肉体を取り戻そうとしている。「昔は稽古がなくなるとうれしかったけど、今は稽古ができないのが悲しい。無理してやると痛くなる。20代に戻りたい。戻れるなら序ノ口でもいい」。悲壮感は漂うが、まだまだジャパニーズ・ドリームの途中。

 “レヴァニーランド”は「お金がかかる」と建設費用はまだ全額は支払えていない。栃ノ心記念館をさらに充実させるためにも、怪力大関は復活し、もうひと花もふた花も咲かせてみせる。(デイリースポーツ・荒木 司)

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