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【芸能】吉本の社長会見に見たNGT騒動との共通点

 日本中の関心を集め、その“グダグダ”ぶりが話題となってしまった、22日の吉本興業・岡本昭彦社長の会見。契約解消となった雨上がり決死隊・宮迫博之(49)の処分を撤回し、ロンドンブーツ1号2号・田村亮(47)に対しても謝罪をするという意外な展開だった。

 会見中、気になるワードはかなり多かったのだが、中でも心に引っかかったのが「コミュニケーション不足が原因」という言葉。ちょうど4カ月前に行われた、当時NGTのメンバーだった山口真帆(23)が昨年12月に男性から暴行を受けた件を受けたAKSによる第三者委員会の結果報告会見会見で繰り返された言葉と、まったく同じだったから。そして、恐らく原因はその程度のことではないと痛感していたからだ。

 それ以外にも、タレント側の発信から事態が大きく動いたこと、社長によるパワハラと取られかねない発言があったとされること、会見出席者が質問攻めにあって言葉に詰まったことなど、AKSとの共通点が散見された。これはとりもなおさず、吉本興業とAKBグループという、日本の芸能界を代表する一大勢力の中に大きなほころびが見えたということでもある。

 吉本興業にせよ、AKSにせよ、問題の発端は反社会勢力からの金品授受や暴行という、法に触れかねない行為。だが、その後の対応のまずさによって、組織自体に怒りの矛先が向くという“論点のズレ”が起こっていることも共通しているように感じる。今回の件も、宮迫と亮が反社会的勢力から金銭を受け取ったという事実は変わらないし、処分もそのことで下ったはず。それをわずか2日で撤回した理由の説明もまた、曖昧だった。

 NGTは、暴行を受けた山口を矢面で謝罪させたことで、さらに混乱の度合いが深まった。山口らと運営側の溝は修復不可能にまで深まり、山口らがある意味グループに見切りを付ける形で卒業。直後に大手芸能事務所への移籍が決まった。吉本興業は岡本社長が謝罪し、宮迫が望めば再契約にも応じる構えを見せているが、宮迫が再契約を望むかは不明だ。

 吉本にせよAKBにせよ、日本中にファンを抱える人気商売であり、宮迫の年収が1億円超えという関係者の話からしても、タレントは夢のある職業であることであるのは間違いない。だからこそ、通常の契約とは異なる部分もあるし、時に残酷な処置が下ることもあるだろう。

 だが、どんな仕事であっても、結局は人間同士のやること。直属の上司や、会社のトップの言動が信頼に足るものでなければ、その下で働く者は耐えられない。いずれの件も善悪の判断より前に、組織のトップに立つ人間の“思い上がり”が一因としてあることは否めないのではないか。

 両方の案件を担当し、両方の会見に出席した立場としてもう一つ感じるのは、SNSの力。自分の判断で物事を世間に発信できるツールがあるからこそ、ある意味“クーデター”を起こすことができたのは確かだろう。それが故に、5時間半の会見中、何度か宮迫と亮のツイッターをチェックしてしまったが、さすがに2人がつぶやくことはなかった。

 (デイリースポーツ・福島大輔)

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