【野球】広島 先発不足に得点力低下 課題山積みも「リフレッシュ」で閉塞感打破なるか

 リーグ4連覇を狙う広島のシーズン前半戦は引き分けを挟んで、1999年以来、20年ぶりとなる11連敗で幕を閉じた。白星は仙台での交流戦ラストゲームが最後。リーグ戦再開後の横浜から黒星街道は始まり、広島、甲子園、そして名古屋でも抜け出せなかった。

 緒方監督が前半戦総括の会見で振り返ったように先発不足、得点力不足など、チームの課題は山積み。ただ、前日10日までの中日3連戦では大型連敗の重圧に飲み込まれているように映った。8日はベテラン山井の投球に惑わされ、4番鈴木の一発は空砲に。9日は高卒2年目の山口が1回3失点KO。そして、10日は1点リードの七回1死一、三塁の好機にベンチが指示したセーフティースクイズが失敗に終わり、八回はレグナルトの2者連続押し出し四球で逆転負け。いずれの試合も勝機はあったが、勝ちきれなかった。

 広島の球団ワースト記録は球団創立年の50年と99年の13連敗だ。99年の紙面を見ると、7月13日に13連敗を喫していた。この試合はエース佐々岡が七回まで2失点と力投するも、八回に走塁ミスで追加点を逃すとその裏に痛恨の2失点で黒星。くしくもこの日は達川監督の44歳の誕生日で選手会長の緒方は「1日遅れになるけど明日(14日)白星をプレゼントすればいい」と連敗脱出を誓っていた。

 翌14日は先発黒田が8回無失点。0-0の九回に4番江藤が決勝打を放ち、守護神沢崎が1点のリードを守り抜いた。1-0でようやく連敗ストップ。達川監督はウイニングボールを左手に持って「こんなにうれしい勝ちはない。とにかく選手が頑張ってくれた」と目を潤ませたという。

 10日の試合後、緒方監督は「勝ってオールスター休みに入りたかったけどね。1回また体、そして気分的にもリフレッシュして気持ちを切り替えて臨みたい」と話した。首位巨人と11ゲーム差。現実は厳しいが、本来の姿を取り戻すためにも、まずは連敗の閉塞感を打ち破りたい。後半戦は15日から始まる。(デイリースポーツ・杉原史恭)

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