【野球】四国IL徳島・牧野塁新監督の「育成力」に期待

 野球の独立リーグ、四国アイランドリーグplus・徳島インディゴソックの今季新監督に、牧野塁氏(44)が就任した。山梨学院大付高から1992年ドラフト3位でオリックスに入団。150キロを超える速球派右腕で、04年以降は阪神、楽天、広島と渡り歩いた。09年に現役引退後、横浜で打撃投手を2年間務め、12年から昨年までは楽天のベースボールスクール・ジュニアコーチとして小中学生を指導。監督就任は今回が初めてで、29日に行われた就任会見では「新しいチャレンジ。17年間の現役生活と、裏方やジュニアコーチの経験を生かして全力を尽くしたい」と抱負を語った。

 徳島からは、昨秋ドラフトで鎌田光津希投手がロッテ育成1位で指名された。一昨年は伊藤翔(西武3位)、大蔵彰人(中日育成1位)、その前年は福永春吾(阪神6位)と、近年は立て続けに投手をNPBへ送り込んでいる。牧野新監督にも投手育成に期待がかかるが、「まずは人間教育。ファンに愛される選手、応援される選手を育てたい」と言葉に力を込める。

 目指す監督像を聞かれると、オリックス時代に指導を受けた仰木彬監督(故人)の名を挙げた。「仰木監督は『大いに遊んで、大いに仕事しろ』という人でした。オンとオフのメリハリがあった」と振り返り、「独立リーグの選手たちは、NPBを目指して毎日勝負をかけている。いろいろなものを犠牲にして野球を頑張らないといけないけど、野球だけに集中しすぎるのはよくない」と、リラックスする時間の大切さも説いた。

 楽天ジュニアコーチ時代には、「考えること」「準備」「変化」の3つを大きなテーマとして子供たちに指導を行っていたという。

 「指示待ち人間にならず、自分で考えて動く。準備ができていない選手は結果は出ない。いい変化だけではなく、悪い変化も成長するための前触れと考えて練習に取り組む。徳島の選手たちにも、まずはそういったことから言おうと思います」

 現役時代は4球団で計222試合に登板し、13勝23敗2S、防御率4・33の成績を残した。「100勝したとか、そういう選手ではなかったけど、17年も現役でプレーできた。その経験で言えば、人とのつながりが大事」。NPBへの人材輩出と人間教育。四国で指揮官デビューした牧野新監督の手腕に注目したい。(デイリースポーツ・浜村博文)

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