【野球】4連覇へ!個性がにじむカープ戦士の自主トレ模様

 プロ野球の自主トレが全国各地で行われている。カープの場合は報道陣に希望を聞いた球団広報が選手と相談して、取材日時と場所を設定。今月中旬には3組の自主トレが公開され、2泊3日の日程で鹿児島を訪れた。

 初日は松山の母校・鹿屋中央高での自主トレ公開だ。慣れ親しんだグラウンドに現れた松山は「明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします」と礼儀正しく新年のあいさつ。こうしたところにファンやナインから愛される人柄がにじみ出る。打撃練習では大きな打球を飛ばし、オフのテーマである下半身強化の成果を示してみせた。

 レンタカーを走らせると、母校の周りはのどかな風景が広がる。選手の原点に触れることができるのも、自主トレ取材の醍醐味だ。その夜は仕事を終えてから天文館にある鹿児島・黒豚のしゃぶしゃぶ店へ。ご当地の名物との出会いもまた楽しみの1つと言える。

 2日目は鹿児島市内にある最福寺で護摩行が公開された。昨季限りで現役引退した新井貴浩さんは不在だったが、石原、会沢、堂林は参加。約90分間、約4メートルの高さまで燃えさかる炎と向き合い、絶叫にも似た大声で経を唱えた。

 通算13度目の荒行に挑んだ石原は「今年も1年が始まるぞという気持ちになります」とやけどの跡が残る顔で言った。池口恵観住職は「こんなことしなくていい、意味がないという人もいますが」と笑い、「自分が弱くなった時に自分に負けていたらいい成績は残せない。精神力を練り上げることが大事」と力説。「みんな活躍するんじゃないか」と優しいまなざしを向けていたのが印象的だった。

 最終日は午前7時40分の飛行機に乗って、徳之島へ。球団による公開ではなかったが、西川が訪問を許可してくれた。球場で会うなり、「きつい、キャンプよりきついです」と苦笑い。それでも念願だった日本ハム・近藤との合同トレに表情は明るい。「あまり人見知りしない」と自主トレメンバーにもすんなり溶け込んだそうだ。この日の気温は20度。温暖な気候の中で体をいじめ抜き、仕上がりは上々。ランチ前にはカメラマンのリクエストに青空バックのロングティーで応えてくれるなど、サービス精神もおう盛だった。

 見知らぬ土地でトラブルに見舞われることもなく、アクシデントは徳之島の土産を機内に忘れてしまったことぐらい。温かく迎えてくれた選手に感謝の自主トレ取材となった。(デイリースポーツ・杉原史恭)

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