【芸能】昭和の時代背景を忠実に再現 「まんぷく」ラーメンはあっさり和風味

ラーメンを手に笑顔の安藤サクラ=大阪市内
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 NHKの連続テレビ小説は「食」が重要なポイントとなることが多い。今期の「まんぷく」はインスタントラーメンを開発した、日清食品創業者の安藤百福さんと妻の仁子さんをモデルにした物語。それだけに、安藤サクラ演じるヒロイン・福子たちが満面の笑顔ですするラーメンは本当においしそうだ。劇中に登場したラーメンが、9日のNHK大阪放送局長会見で再現された。福子たちが、大阪・泉大津で塩作りをした「たちばな塩業」時代に通った中華料理店「清香軒」のものだ。

 食べてみると、しょうゆベースのあっさりしたスープに黄色い細麺がマッチしている。具はチャーシューとメンマ、ネギというシンプルでオーソドックスなスタイル。スープもチャーシューも、現代の日本で食べられている一般的なラーメンよりもずっとあっさりしており、優しい味わいの和風ラーメンだ。「まんぷく」のように、老若男女から愛されそうなおいしさだった。

 ラーメンを再現した料理グループによると、ベースは鶏と豚の合わせだしと、煮干しとカツオの合わせだしをミックスしたもの。鶏と豚の合わせ脂を少量加えてコクを出し、あっさり味の中にも奥深さを出している。

 物語でこのラーメンが登場した当時は戦後の混乱期。世の中には塩が足りなかった。清香軒の店主も、塩が足りないため店本来の味を出せずに悩んでいた。そこで萬平(長谷川博己)や福子らが「たちばな塩業」で作った塩を提供。塩味の効いたおいしいスープに生まれ変わった…というストーリーを持ったラーメン。安藤も撮影で食べて、お気に入りだという。

 物語がスタートした当初の放送では、独身時代の福子が友人たちと食べていた屋台のラーメンも話題になった。番組では料理も重要な小道具。専門家とも相談しながら、昭和初期以降のラーメンのイメージに近づけて再現しているという。

 21日から放送の第17週で、いよいよ萬平がインスタントラーメン開発の方向へと舵を切る。安くて簡単に作れて、常温保存できて安心安全なインスタント麺を、萬平と福子は「即席ラーメン」と名前を考え、試行錯誤しながら開発を進めていく。

 安藤も「これからラーメン完成への過程が放送されるんですが、これを見たらラーメンを食べる時の気持ちが変わると思う。私も自分でラーメンを開発したくなりました」とPRしている。屋台の味からインスタントラーメン発明へ…福子と萬平の開発秘話、そしてラーメンの進化と、目が離せない展開になりそうだ。

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