【サッカー】W杯メンバー入りへ問われる「オフの過ごし方」国内組は難度高

 W杯イヤーの幕開けまで残りわずか。ロシアを目指す侍戦士たちが、ここからなすべきこととは-。サッカーのW杯ロシア大会(18年6月14日開幕)に向けて、日本代表23人のメンバー枠に向けた争いは佳境を迎えつつある。国内、国外とさまざまな環境の中で闘う選手たちは、残りの期間をどう過ごすのか。

 164日。これは新年を迎える18年の元日から、ロシアW杯開幕の日までの数字だ。来年5月中旬に設定されるW杯日本代表メンバー発表の日に向けて求められるのは、ずばり“逆算”だ。

 ウインターブレーク(冬季中断期間)に入ったドイツを筆頭にする海外組にとっては、シーズン中ということもあり、緊張感は保たれたままだろう。11月の欧州遠征に入ったメンバー、巻き返しを目指すメンバー外の選手にとって、立場はそれぞれだが、ターゲットは来年6月の夢舞台。サッカー選手として自身の価値を高めるために、そして自らが幼少期から描く舞台に向けて、環境を変える者や調整方法を変える者など、さまざまな考え方がある。

 一般的に5月にシーズンを終える欧州組にとって、6月14日に開幕する大会は、W杯イヤーとはリーグ終了後に大きな舞台が待つシーズンとなる。何よりも避けたいのが負傷へのリスク管理を徹底しながらも、シーズンの最終盤にコンディションのピークがくるように、所属クラブでの定位置確保に加えて神経を削る1年となりそうだ。

 そして、さらに難しい調整を強いられるのが、Jリーグのシーズンを終え、オフに入った国内組。6~7月という、日頃ならばリーグの中盤戦に該当する期間に、ピークを持ってくる必要があるからだ。国内組としてW杯出場経験を持つ日本代表OBが「W杯がある年はオフの過ごし方が難しかった。ピークを作る作業が、いつもとは違う。自主トレの始動を早めたりなど、工夫をした」と証言するなど、いつもとは違うルーティンが必要になる。

 ロシアW杯に挑むハリル・ジャパンは、過渡期の4年間を過ごした。チームとして躍進し、大会後に多くの選手が欧州へと挑戦した10年の南アW杯から8年。中核を担う北京世代からの世代交代を進めつつ、新戦力の発掘を続けている。2大会連続でW杯を国内組で迎えそうな選手は少なく、ピークを中盤戦に持ってくるという“気づき”を含め、手探りでの調整が求められる。

 日本代表にとっては、具体的には来年6月19日に迎えるW杯初戦のコロンビア戦がメーンターゲット。来たる決戦の日に向け、右肩上がりの調整ができるかどうかも、23個の椅子を巡る争いに大いに影響するのではないかと思う。(デイリースポーツ・松落大樹)

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