【野球】高校野球、広島県に現れたニューヒーローは1試合4発の4番打者

 来春の全国選抜高校野球大会(3月23日開幕、甲子園球場)出場へ参考となる秋季中国大会は5日に広島県尾道市のしまなみ球場で決勝戦が行われ、おかやま山陽(岡山)が初優勝した。今大会、広島からは盈進、広島国際学院、瀬戸内、尾道の4校が出場。その中でニューヒーローが誕生した。

 圧倒的な存在感を残したのが、瀬戸内の4番・門叶直己外野手(2年)だ。23-3と快勝した1回戦・米子松蔭(鳥取)との試合では4本塁打を含む6打数5安打9打点と大暴れした。身長183センチ、体重90キロ。高校生とは思えない立派な体格から繰り出される長打力は、広島にドラフト1位指名された中村奨成(広陵)にもひけを取らない。「同じ広島なので、負けていられない」と中村を意識している。

 パワーアップを目指し、筋力強化に励んでいる。朝練ではウエートを行いベンチプレスやスクワットなど日ごとに部位を分けながらトレーニング。結果、チーム1と言われる程の肉体を手に入れた。また、1日500回の素振りを日課として磨きをかけている。

 準決勝でおかやま山陽(岡山3位)に4-7で敗れ5年ぶりの甲子園出場を確実にすることはできなかった。春の吉報を待ちながら、体力と技術の向上を目指し鍛錬の日々を送っている。

 投手として輝いたのが、尾道・井上愛斗投手(1年)だ。今夏の大会からベンチ入りする右腕。今大会は背番号「7」を背負っているがエースとして主戦を任された。伸びのある直球とカーブ、スライダーなど8種類の変化球を武器に気迫を出して相手打者に向かっていく度胸満点の投球を披露。盈進との準々決勝では10回4安打3失点、9奪三振で172球を投げ抜いて完投勝利に導いた。

 準決勝では下関国際(山口)に0-7で八回コールド負け。「力不足でした。課題もたくさん見つかりました。力強い直球を投げられるようにしたいです」と振り返った。一冬越えて、一回りも二回りも成長した姿を見せる。

 今夏の甲子園で準優勝した広陵をはじめ、如水館、広島新庄、広商など実力高が多数集まる広島。第100回の節目を迎える来夏の選手権大会は数多くの熱戦が繰り広げられそうだ。(デイリースポーツ・井上慎也)

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