【スポーツ】日本人スーパーフェザー級、新時代へ ポスト内山&三浦を期待できるのは

 世界ボクシング界に一時代をつくり上げた日本人のスーパーフェザー級が幕を閉じ、新たなステージを迎えようとしている。日本同級王座を返上した尾川堅一(帝拳)に、世界挑戦のチャンスが訪れそうだ。IBFの指令により、同級5位のテビン・ファーマー(米)と、空位の同級王座決定戦を交渉中だ。

 尾川は1988年2月1日、愛知県豊橋市出身の右ボクサーファイター。11年度の全日本同級新人王で、15年12月、内藤律樹(E&Jカシアス)を負傷判定で下し日本同級王座を獲得。今年7月1日、山本浩嗣(ワタナベ)を2回TKOで下し5度目の防衛に成功。試合後「世界へ行く準備はできている」と同王座を返上した。22勝(17KO)1敗と、パンチ力には定評がある。

 スーパーフェザー級は、WBAスーパー王者の内山高志(ワタナベ)、WBC王者の三浦隆司(帝拳)の二本柱が一時代を築いた。その2人が今年、ほぼ時を同じくして引退を表明した。

 内山が、都内で引退表明会見を行ったのは7月29日。昨年12月31日に同級王者ジェスレル・コラレス(パナマ)との再戦に判定負けして王座奪回に失敗。長い沈黙の末、グローブをつるした。

 前日の28日には、15日に米カリフォルニア州で王座奪回に失敗した三浦が自身のツイッターで引退を発表した。「色々考えましたが引退する事にしました。後悔ありません。小さい頃からの夢を叶えることが出来たし想像もしてなかったアメリカのリングに立てて最高のボクシング人生でした」とあった。

 寂しい限りだが、まずは尾川の王座決定戦の交渉成功、王座獲得を待ちたい。ポスト内山、三浦になる可能性は十分にある。そしてもう一人。東洋太平洋とWBOアジアパシフィック王座の2冠を手にする伊藤雅雪(伴流)だ。抜群のテクニックの持ち主で安定感は抜群。戦績は22勝(11KO)1敗1分で、WBO3位、WBC11位、IBF13位と世界ランキング入りしている。伊藤も虎視眈々(たんたん)とチャンスをうかがっている。

 再び世界のスーパーフェザー級戦線を日本人選手が熱くしてくれそうだ。(デイリースポーツ・津舟哲也)

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