【野球】巨人 高橋監督の皮肉混じりコメントの真意は…後輩の阪神・伊藤隼にもチクリ

 「今年はちょこちょこ打つね。なんかいいことでもあったのかな」。11日、敵地での阪神3連戦を控え、移動前の品川駅。「飛び飛びで見ていたよ」という10日の阪神対DeNA戦で、九回にサヨナラ打を放った阪神・伊藤隼について問われた巨人・高橋監督は皮肉を交えつつ、ニヤリと笑った。

 伊藤隼は母校・慶大の後輩。指揮官の現役時代はともに合同自主トレを行ってきた。シーズン中は巨人と阪神という宿敵で相まみえる間柄だが、自主トレ期間中は打撃のアドバイスを送ったこともある。監督という立場になっても、気になる存在であることをうかがわせた。

 指揮官は、自軍の若手選手に対しても、しばしば皮肉を交えたコメントを残す。例えば小林。球宴で一発を放った際には「それじゃオレには得はない。年に1本出るか出ないかなんだから」と苦笑いを浮かべ、8月30日に今季1号を放った際にも「シーズン中に1本見られて良かった」と話した。そこには、認められる選手になれ-、というメッセージが込められている。

 今季、ここまで12勝を挙げている田口に対しては、厳しい表現で発奮を促した。オープン戦序盤、打ち込まれた左腕に「去年10勝したのはたいしたものだし、良くやったと思う。だけど、内海、杉内、阿部、村田らの実績とは大きく違う。去年の10勝が実績というものなのかどうか」と突き放す言葉を残した。これも期待の表れだ。

 伊藤隼の場合、敵チームの選手だけに、期待とまでは言わないまでも、それに近い感情はあるのだろう。「とっておきの代打なのでは?」と振ってみると「言い方はいろいろあるよね。切り札的な存在とも言えるし、たまたまそこまで残っていただけかもしれないし…」と再びニヤリと笑った。“認めた”と受け取れるコメントが飛び出す日は来るのか。楽しみにしたい。(デイリースポーツ・野畑圭司)

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