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【スポーツ】フィギュアを草の根で支える「げんさん」って何?

 今月10日から13日まで、滋賀県立アイスアリーナで「げんさんサマーカップ」という名のフィギュアスケートのローカル大会が開催された。この大会は、昨季の四大陸選手権女王・三原舞依(17)=神戸ポートアイランドク=が平昌五輪シーズン初戦として臨み、シニア女子で優勝するなど注目を集めたが、聞き慣れない「げんさん」という冠がついている。

 「げんさん」とは滋賀県大津市内に本社を構える「元三フード株式会社」が営む精肉店の名前だ。3年前から県内の大会支援を始め、初年度は滋賀県内の大会に「げんさん」の冠をつけて開催。昨年からは関西のみならず東海、関東からも出場者の集まるサマーカップを共催しているという。

 三原をはじめ優勝者は、優勝商品としてすきやき・しゃぶしゃぶ用のA5ランク「げんさん和牛」1キロ分(1万2000円相当)を贈呈された。三原は「おばあちゃんの家ですきやきします」とにっこり。昨年、ジュニア男子で優勝して“商品”にありつき、今年もシニア男子で優勝した友野一希(19)=同大=は「家で野菜買って待ってるから、お肉持って帰って来てねって言われてたんです」と安堵(あんど)の表情だった。

 大会期間中、大人気だったのが「げんちゃん」。げんさんのマスコットキャラクターで、ゆるキャラグランプリの出場経験まで持っている。衝撃的なのが、その見た目だ。普段は調理師さん風の服装をしているのだが、それを脱ぐと…。

 体の至る所にお肉の「部位」が記載されている。後ろを向くと、しっぽにはちゃんと「テール」の文字まで書かれていた。選手と一緒に表彰式に参加したげんちゃん。選手は「ここがすき~」「ここがハラミだって~」など、貴重な(?)経験ができた様子だった。そもそもげんちゃんは食育を目的に“誕生”したそうで、その意味では今回の注目は思惑通りだろう。

 知人の紹介でフィギュアスケートを観戦した谷口剛社長(49)は、「(客席が)ガラガラでね。みんな、ただ滑って、ただ帰るというような感じ。宣伝をしないといけないと思った」と当時を振り返る。そして「肉でつるしかないと思った」とニヤリ。「もっとメジャーにして(スケート選手に)『なりたい』っていう子どもを増やさないと」と、今後も支援を続けるつもりだ。

 トップ選手は多くの支援を受け、大きな大会はテレビ放送なども行われるフィギュアスケートだが、競技人口は決して多くない。地方企業の支えを受け、地道に裾野を広げる活動は、競技の発展という意味で非常に大きな意味を持っている。(デイリースポーツ・國島紗希)

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