【芸能】藤井四段にCMなどオファー殺到 地元から熱い視線にも「勉強時間が減るだけ」

 デビュー以来29連勝を達成し、新記録を樹立した将棋の最年少棋士・藤井聡太四段(14)。将棋関係者も羽生善治三冠(46)がタイトル七冠を果たした時の盛り上がりを超えたと話すほどの“藤井フィーバー”。2日の竜王戦本戦2回戦で佐々木勇気五段(22)に敗れ、連勝記録は止まったものの地元や広告関係者は熱視線を送っている。現在、様々なオファーが殺到しているという藤井四段。本人は「今は強くなるために力を蓄える時期」と話すが、その考えとは。藤井四段の周囲に話を聞いた。

 デビューから負けなしで連勝を続け、四段棋士としては異例となる公式グッズも多数作られるなど“藤井フィーバー”は社会現象となった。そんな藤井四段には現在、CMなどのオファーが殺到している。関係者によると、4月に放送されたインターネット番組で羽生三冠を破った頃からオファーが届き始めたといい、現在は大手企業からも依頼が複数寄せられているという。ファンクラブ結成の動きも進み、地元の愛知県瀬戸市は藤井四段へ、市としては初の試みとなる「広報大使」を正式に打診するプランも暖めている。関係者は「結果として彼にプレッシャーになっても意味がないので」としつつも、“地元の顔”には期待を寄せている。

 その一方で、藤井四段の周囲は冷静だ。連盟関係者は「現時点ではCMを引き受ける余裕がない」と話し、別の関係者も「連盟としては受けない方針」と明かす。師匠の杉本昌隆七段(47)も「勉強時間が減るだけで、彼の時間をつぶすことになるので…」と慎重だ。藤井四段の母・裕子さんも20日に瀬戸市で行われたファンイベントで「聡太が大人になったら少しは、瀬戸市のPRも出来るのではないかと思っています。それまで、学業との両立の間は何卒そっと見守って頂きますようお願い致します」とコメントを寄せた。

 取材を進めると、藤井四段の周囲は広告などを引き受けることに慎重な声が多い。棋力が伸びやすい大事な時期に将棋に向き合って欲しいとの思いが強いようだ。連勝記録を破られた神谷八段も「甘い言葉で近寄ってくる大人には気をつけて」とアドバイスを送っていた。関係者によると、杉本七段は藤井四段がプロ棋士になった際に「イベントなどで将棋の普及をするのではなくて、将棋に勝ってタイトルをとることが一番の普及」と伝えていたという。周囲の意向もあり藤井四段も当面は将棋と学業に専念することになりそうだ。日を追うごとに強くなっているとも評される藤井四段。これからも、あっと驚く一手でファンを魅了して欲しい。(デイリースポーツ・石井剣太郎)

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