【野球】巨人の強力中継ぎ陣に食い込むドラ4左腕・池田

 プロ野球が開幕して、約1カ月が経過。各チームの新人選手は開幕から1軍で貢献する選手、2軍で研さんを積む選手とさまざま。巨人はドラフト4位の池田駿投手(24)=ヤマハ=が28日現在チームの新人で唯一1軍での登板を重ね、ブルペンを支えている。

 最速148キロの直球に、スライダーやチェンジアップを操る左腕。キャンプは2軍スタートだったが、オープン戦で結果を残し開幕1軍をつかんだ。ここまで中継ぎとして10試合に登板し、0勝0敗、防御率2・70。首脳陣からの期待も高まり、現在は重要な場面での登板も増えている。

 19日のヤクルト戦では1点リードの六回に登板し、1回無安打無失点と勝利に貢献。26日の広島戦では同点の六回無死一塁で登板し、1死満塁から会沢に勝ち越し適時打を許すなど2失点したものの、翌日の27日は1回を1安打無失点と立て直した。現在チームはマシソン、カミネロの勝ちパターンへつなぐ絶対的な中継ぎが不在。今後の投球次第では、池田がそこに食い込む可能性も持つ。

 抑える場面が目立つ現状を、自身は「相手に自分のことが知られてないからだと思います」と話す。だが、一定の手応えもある。「チェンジアップ頼みだった」という開幕前と違い、「直球も精度のいいボールがいくようになったし、スライダーでもカウントを取れるようになった」とうなずく。

 ヤマハでは昨秋に日本選手権で優勝し、MVPも獲得。その社会人時代が、1年目らしからぬマウンドでの落ち着きへとつなげている。大学までは「めっちゃ緊張してました」と話すが、「社会人でいろんな球場だったり、いろんな人が入っているところでやったりしたので、だんだん慣れてきたってのがありました。それがかなり大きいと思います」と変化を実感している。

 「僕の球質とか変化球の軌道とかが相手の頭の中に入ってくると思うので、そうなった時にどう抑えるかがすごい大事になってくる」と今後の課題を語った左腕。プロでの一つ一つの壁を破り、1軍のマウンドでフル回転し続ける。(デイリースポーツ・田中 哲)

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