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【ライフ(下)】バナナのたたき売り発祥の地は北九州 公務員がコスプレで観光PR

 北九州市観光課で勤務する普段の井上純子さん
子供からお年寄りまで親しまれる「バナン姫ルナ」
コスプレ姿で北橋市長と会見する井上純子さん
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 市職員自らが観光名所にちなんだキャラクターのコスプレをするという独自の手法で観光PRを行なっている自治体がある。「ポップカルチャーの街」を掲げる福岡県北九州市だ。観光課職員の井上純子さん(30)は昨年7月から「バナナのたたき売り発祥の地」といわれる門司港のイメージキャラクター「バナナ姫ルナ」に扮し、同市内のみならず、東京や大阪、名古屋など全国各地へ出向いて観光客誘致に奮闘している。ふだんは職場で通常どおり勤務しているが、いざイベントがあるとバナナ姫に変身!話題の人に会いに行ってきた。レポートを(上)(下)でお届けする。以下は(下)。

 バナナ姫ルナは「バナナの素晴らしさを伝えるために生まれたバナナの妖精」。だが、それ以上の詳しいキャラクター設定はないため、どう演じればいいかも最初は手探りの状態。「妖精なのでハードル高いですけど、笑顔をたやさず、いかに楽しんで気に入ってもらえるかを心がけました」という。

 デビューは昨年7月の門司港バナナ資料室のオープニングイベント。物珍しさに、チラシを配っていると子どもたちから「バナナ姫って何ですか?」「かわいい!」などと声をかけられ、好評だった。イベントを重ねるうちに、「一緒に写真を撮ってください」「今度はどこで会えますか?」と、子どもからお年寄りまで多くの人たちに囲まれるように。地元の新聞やテレビ、ネットなどでその人気ぶりが話題になった。

 ただ、ネット上では「公務員が仕事中に趣味みたいなことやって」といった批判や心ない書き込みなどもあったといい、落ち込むこともあった。そんな井上さんを見た末松さんは「観光課職員が観光PRをすることは本来の業務。法被が姫になっただけ。自信をもってやりなさい」と励ました。

 井上さんは「正直、くじけそうになったときもありましたが、上司や同僚、応援してくれる方々に支えられて、ここまでやってこれました」と井上さん。コスプレ観光PRを始めてもうすぐ1年。これまで計16回、ほぼ1カ月に1~2度、バナナ姫となって各地のイベントに参加してきた。会った人から「北九州のこと、よく知らなかったけど、バナナ姫を見て、門司港がバナナのたたき売り発祥の地だということを知り、もっと北九州の他の観光地もいろいろ調べてみようと思いました」といった声をかけられることも多くなった。「そう言って頂けるのが一番嬉しい」と井上さんは微笑む。

 19日には、バナナ姫が市内各所に舞い降り、観光スポットや名物などを紹介する観光PRムービー3本をWEB公開。市の公式Youtubeチャンネル「北九・ムービー・チャンネル」で見られるようになった。極寒の2月に関門海峡などで撮影。企画から出演まで井上さん本人が手がけたローコストムービーだ。

 この日の定例会見では、北橋健治市長がバナナ姫と一緒に登場。「市職員自らが企画、出演してムービーまで作ったことは素晴らしい」と活躍を讃えるコメントも。コスプレ第2弾も期待されるところだが、「今のところまだその予定はないんですよ」と末松さん。

 井上さんは「注目を頂いている今はチャンス。まだ市に関心、興味を持って頂くきっかけづくりにとどまっていることが多いので、実際の観光客誘致にどれだけ繋げていけるかが今後の課題です。これからもバナナ姫ルナを通じて、北九州の魅力を届けたい」と意気込んでいる。

 バナナ姫ルナの観光PRダイジェストは、https://www.youtube.com/watch?v=mhKdL8L-XOk&t=97s(デイリースポーツ特約記者・西松宏)

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