【野球】新戦力、シーズンの“明暗”分けるスタートダッシュ

 プロ野球のキャンプもいよいよ終盤に入り、各チームは実戦モードに突入した。

 中日では新外国人のゲレーロが、紅白戦や練習試合で本塁打を連発。DeNAでは18日、先発ローテ候補のクラインが中日との練習試合で1回を3者連続三振に仕留め、ラミレス監督が「必ず2桁は勝ってくれる」と早くも太鼓判を押した。

 新人勢ではロッテ・佐々木(桜美林大)や広島・加藤(慶大)ら、ドラフト1位の好投手が紅白戦で評判通りの実力を発揮。一方で、阪神のドラフト1位・大山(白鴎大)は20日の日本ハム戦で3打数無安打に終わり、実戦で15打数ノーヒット。苦しいスタートとなっている。

 まだ調整段階とはいえ、嫌でも新戦力の結果には注目が集まる。現時点ではスコアラーがリップサービス込みの評価をすることもあれば、他球団が相手の弱点を探るためにあえて打たせていることもある。開幕前に研究され、ふたを開けてみればさっぱり…という選手も少なくはないが、自分の立ち位置を確保するためにも間違いなく結果が必要となる。

 昨年、新人王に輝いた阪神・高山はオープン戦で打率・327と結果を残し、開幕戦に1番で起用された。広島の優勝にセットアッパーとして貢献したジャクソンは5試合に登板して防御率0・00。一方で阪神・ヘイグは打率・194、DeNA・ロマックは打率・156と開幕前に勢いがつけられず、早々に構想外となった。

 過去の“成功例”では、中日などでプレーしたブランコは加入1年目のオープン戦で6本塁打。元阪神のマートンも打率・354とハイアベレージを残して開幕を迎え、シーズンでは214安打を放ち、最多安打のタイトルを獲得した。ヤクルト・バレンティンの1年目も、練習試合を含めて5本塁打と長打力を発揮していた。

 3月に行われるWBCで日本代表の主戦投手の多くも、新人時代のオープン戦から実力を発揮。ロッテ・石川、楽天・則本はともに防御率1点台と安定感が光り、巨人・菅野も4試合に投げて防御率2・12だった。

 日本ハム・レアードのようにオープン戦から低迷しながら7月以降に爆発した助っ人もいるが、これはまれな例。スタートダッシュはやはり肝心と言えそうだ。(デイリースポーツ・佐藤啓)

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