【ボクシング】広島のジムからアジアへ 33歳坂垣幸司の挑戦
広島からアジアを狙う-。ボクシングのWBOアジアパシフィックライトフライ級3位・板垣幸司(33)=広島三栄=が来年2月12日、広島市中区のNTTクレドホールでWBOアジアパシフィックライトフライ級王座決定戦に臨む。この階級のチャンピオンが空位となっており、同1位・堀川謙一(36)=京都SFマキ=と拳を交える。勝てば広島のジムから初のアジアチャンピオンとなる。
08年の大みそか、広島出身の坂田健史(協栄)の世界タイトル戦が広島で行われたことはあるものの、広島のジム所属選手が地元で国際タイトルマッチを行うのは今回が初めて。地方ジムに所属する選手が国際タイトルマッチに挑戦すること自体が難しく、ましてその地元での試合開催となればさらに異例だ。板垣は「楽しみ。広島からでもチャンピオンになれるということを証明したい」と意気込んだ。
苦労人のボクサー。05年6月にデビューして以降、29戦17勝10敗2分けで、これが自身初のタイトル戦だ。33歳になった今でも、磨いてきた技術に衰えはなく、試合運びも巧みだ。相手の堀川は積極的に攻めてくるタイプ。接近戦が得意なインファイターと、どれだけ自らが得意とする距離を保ちながら的確に攻撃できるかが重要と言える。大一番へ向けての課題はスタミナ面。この試合は最大12ラウンドだが、自身は過去、最大8ラウンドを戦った経験しかない。体力強化に主眼を置き汗を流している。
同ジムからは過去、中広大吾が日本スーパーフライ級王者に輝いた。中広が常々口にしていたのは「地方の意地」という言葉だった。東京や大阪などの大都市に比べて練習環境や対戦相手に恵まれていなくても、日本一になれる。そんな広島魂を胸に宿して戦っていた。後輩の板垣にも、それは受け継がれており「こういうチャンスはなかなかない。広島のジムから王者にならなければいけない。勝ってベルトを掲げたい」と力を込めた。
板垣にとって、これが節目となる30戦目。勝てばWBO世界ランク10位以内に入る見込みで、日本ランキングでも2位以上が確定する。今後の可能性が一気に広がる大事な一戦だ。アジア王者を目指して、ベテランボクサーが広島のリングに立つ。(デイリースポーツ・市尻達拡)





