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“鉄人”光一の人生で一番きついシーン

 今年、上演15周年を迎えるKinKi Kids・堂本光一(36)主演ミュージカル「Endless SHOCK」(3月31日千秋楽)が2月3日から東京・帝国劇場で開幕する。2000年11月2日の初演から通算1214回上演。昨年10月にミュージカル単独主演記録1位を樹立した堂本だが、自身のケガや体調不良を理由に休演したことは1度もない。どんなときでもステージに立ち続けてきた“鉄人”堂本が人生で一番「きつい」と漏らすシーンとは-。

 「SHOCK」は、カンパニーを率いる若きエンターテイナー・コウイチ(堂本光一)がショーに人生をささげる姿を描く。フライング、殺陣、歌、ダンスの連続で運動量を要する舞台で堂本はアンダースタディー(代役)なしに単独主演を週10回ペース(ニューヨーク・ブロードウェイなどは週7~8回ペース)で続けている。世界的にも異例なミュージカルだ。

 一番、大変と予想される演出は02年から始めた22段4・84メートルの階段を転がり落ちる名物シーン「階段落ち」だ。転がる際に堂本は「回転数や重心がずれると横にいってしまうのでそれをセーブした上で落ちてます」と細心の注意を払っている。それでも、2011年ごろから階段落ちの影響で右肘に水がたまるようになった。

 体を酷使しながら挑んでいる階段落ち。作・構成・演出のジャニー喜多川社長(83)も心配する演目だが堂本は、「あれは落ちればいいだけ。なんてことないですもん」とさらり。右肘に関しても「まったく問題ない」と平然と言ってのける。

 階段落ちにも弱音を吐かないとなると、何を最も「きつい」と感じているのか。本人は、階段落ちの直前に繰り広げる殺陣と明言する。「僕の人生のなかであれ以上にきつい思いをすることはないですね」と“生涯一”厳しいシーンであることを口にしている。

 本番一カ月前からけいこに入る殺陣は、堂本らが重さ10キロほどの甲冑(かっちゅう)を着て刀を振り回す迫力満点のシーン。十数人対十数人による立ち回りなど約15分間ノンストップの息をのむ決戦が衝撃的な一幕ラストをもり立てている。

 05年から舞台のアクションを一から構成したアクション・コーディネーターの諸鍛冶裕太氏によれば、殺陣は当初17分動きっぱなしだったが、リニューアルを重ねて現在の15分に落ち着いたという。同氏は「この15分でさえ、かなり厳しいです。毎回、『もう少し短縮』と議題になるのですが、達成感を考えると今のようなハードメニューを演じないと“衝撃的一幕ラスト”に物足りなさを感じるようです」とハードワークが要求される場面であることを明かす。

 同氏は「彼が『全力・命がけ』で立ち回りに挑む姿が魅力。僕のポリシーである『主役が一番ハード』。これを彼は一度も拒否したことがありません」と感心する。堂本が全身全霊で舞台に向かうことで、「カンパニー全体が同じ目標を目指し突き進んでいる」と座長の姿勢が作品を進化させているという。

 激しい舞台をいつまで続けられるかは堂本本人も未知数だ。それでも、後輩が「SHOCK」を演じることには、「自分にしかできない表現、役を自分のものにする思いは自分の中でも強い。『やれるもんならやってみろよ』というくらい役に自分をささげている」とプライドをにじませる。

 2000年に帝劇最年少座長(当時21歳)として始めた舞台は初演から即日完売。「1つ1つの公演が勝負」と強い精神力を持って舞台に立つ“鉄人”堂本の歩みは、今回の千秋楽で迎える1289公演を終えても止まりそうにない。

(デイリースポーツ・上野明彦)

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