澤穂希さん「これが現実。素直に認めて次にぶつけて」「普通に勝負したら勝てない」

「東京五輪・サッカー女子・準々決勝、日本1-3スウェーデン」(30日、埼玉スタジアム)

 2011年W杯ドイツ大会で大会得点王とMVPを獲得した澤穂希さん(42)が試合後、リモート取材に応じた。

 日本が攻め込む場面も多かったものの、高さ、強さ、スピードで上回るスウェーデンに押し切られた。澤さんは「負けてしまったのは見ている側にも悔しいものになった。これが現実なのかなと思いますね」と受け止めたが、「1試合目、2試合目、3試合目に見られなかった日本のよさ、パス回しでリズムを作ったりとか、日本の時間帯もたくさんありましたし、少しずつ、守備もですけど改善されたのかなと思います。成長はあったのかなと思います」と評価。一方で、「スウェーデンは日本にない高さの勝負。クロスからの高さは、アメリカとかスウェーデンとか世界のトップレベルは出してくるので、そこの差はすごく日本とはあるなと改めて感じました」と世界との差も実感していた。

 MF長谷川の右サイドからの絶妙のクロスをFW田中が左足で合わせた日本唯一のゴールは「ディフェンダーも届かない、キーパーも出られない絶妙なクロスで、しっかり田中選手が決めきるのも良かった。アシストもゴールも完璧」と絶賛。守備に関しても、「予選では見られなかった守備、トーナメントで負けたら終わりという試合なので、みんながそういう気持ちが、まだまだ足りないところはありますけど見られた。2度追い、3度追いも見られたのでよかった」と語った。

 右膝の負傷を抱えながら10番を背負ってフル出場した岩渕に関しても、「大会前に10番を背負う責任、覚悟を聞いていた。岩渕選手の日の丸を背負う思い、10番を背負う思いはピッチで表現できていたと思う」と奮闘をたたえた。

 東京五輪の収穫と課題は何か。「目標はメダルだったと思うんですけど、そこに届くのは簡単なことじゃないというのは、私自身も何度も何度も経験して分かる。チームとしてまだまだ、細かいところの質、1人1人のレベルアップではまだまだ課題がたくさんある。海外のフィジカルが高いチームに普通に勝負したら勝てない。日本の戦術理解だったり技術だったり、そこの質をもっと高めていかないといけないと思うんですけど、まだまだそこにはいけてないなとは感じた」と指摘。「課題はたくさんありますけど、これが現実。これは素直に、悔しいけど認めて、次にぶつけて欲しい」と強調した。

 出場権を逃した前回からは成績は向上したが、この5年間を「何が変わったかはわからない」と語った。「でも、やれることもたくさんあると思うし、世界一を取ってからすべてがずっといい状況ではないと思う。こういう悔しい結果になって、こういう状況もあって、また次に世界一を目指せる。悔しい思いをしてまた次にかける思いにつながるとは思う。残念な結果ですけど、この結果をムダにしないようにして、また一からしっかり積み上げていけばいいんじゃないかと思う」と、今後に期待をかけた。

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