ゴルフ女子 山下美夢有はわずか1打差でメダル逃す…16番パー3で悪夢の池ポチャ「もったいないダボを」リディア・コが悲願の金

 「パリ五輪・女子ゴルフ・最終日」(10日、ゴルフナショナル=パー72)

 山下美夢有は5バーディー、2ボギー、2ダブルボギーの「73」でホールアウト。4位タイの通算6アンダーとなり、1打差で惜しくもメダルを逃した。ニュージーランドのリディア・コが金メダルを獲得し、16年のリオ五輪での銀、21年・東京五輪での銅と合わせ、3大会連続のメダルでコンプリートを達成した。

 14番、15番と連続バーディーで流れに乗った山下に悪夢が待っていたのは16番パー3だった。ティーショットを右側の池に入れてしまうまさかの展開。ドロップゾーンからの3打目でグリーンを捉えたが、2パットのダブルボギー。「きょうは9番と16番でもったいないダボを打ってしまって。16番のショットは悔やまれる」と一気にメダル圏外の通算5アンダーへ転落した。

 ドイツのヘンゼライトが8アンダー、中国のリンが7アンダー、韓国のエイミー・ヤン、豪州のハナ・グリーンがそれぞれ6アンダーでホールアウトしメダルラインが確定する中、山下は17番で2オンするもバーディーパットは惜しくも外れスコアを伸ばせなかった。

 最終18番は果敢にイーグルを狙うも、惜しくもパットは外れた。バーディーフィニッシュで通算6アンダーの暫定4位タイでホールアウト。リディア・コが18番でバーディーを決めて金メダルを獲得し、山下はわずか1打差でメダルを逃す形となった。

 前半は2番パー3でピンから5メートルの位置に1オンした山下。バーディーパットをしっかりと沈めて一時トップに並んだ。しかし6番でティーショットを右のラフに打ち込み、2打目はグリーンで止まらずにオーバー。下りの傾斜によってパーパットは距離が残り、ボギーとなった。山下がスコアを落とすのは2日目の12番以来となった。

 7番でも2打目でグリーンを捉えきれず、アプローチも微妙な距離が残った。パーパットはカップの右を通過しまさかの連続ボギー。スコアを落とす形になったが、8番パー3でバーディーを奪うバウンスバックに成功した。

 しかし9番パー5では2打目がグリーン脇の深いラフに入った。左足下がりのライからの3打目はグリーンをオーバーして反対側へ。まさかの3パットも重なり、ダブルボギーでスコアを落としてしまった。

 今季、日本のツアーでわずか1度しかなかったダブルボギーが最終日で2つ。悪夢のような展開となったが、安定したショットで日本のトッププレーヤーとして実力を証明した山下。現地ギャラリーも大きな拍手を送るった中、惜しくもメダルには1打届かなかったが、ホールアウト後には同組の選手たちと健闘をたたえ合った。

 初の五輪の舞台は「すごい緊張感があって楽しくプレーできて、ラウンドできたなと思います。悔しい結果ですけど…次に行かせるように頑張りたいと思います」と前を向いた山下。「最近はなかなか調子が上がらず苦しい状況が続いたんですけど、オリンピックで自分らしいプレーが。そこは自信にして、足りない部分は練習していきたい」と語った。

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