【黒岩敏幸氏の視点】死力尽くした高木美帆 ここまで戻して銅メダル三つはさすが 胸を張って帰ってきてほしい
「ミラノ・コルティナ五輪・スピードスケート女子1500メートル」(20日、ミラノ・スピードスケート競技場)
女子1500メートルで2大会連続銀メダルの高木美帆(31)=TOKIOインカラミ=は1分54秒865で6位にとどまった。高木は夏季を含めた日本女子最多の通算メダル数を10としていたが、自身の最終種目で世界記録を持つ1500メートルでのメダルには届かなかった。2022年北京五輪4位の佐藤綾乃(ANA)は22位。堀川桃香(富士急)は26位。前回銅メダルのアントワネット・ライプマデヨングが初優勝し、オランダ勢が5連覇を達成した。
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高木は、心配していた後半の失速がここ一番で出てしまった。1100メートルまでは攻められていたが、残り1周から滑りが乱れた。膝の位置が高くて氷をうまく捉えられず、空気を一生懸命に蹴っているようにさえ見えた。
表彰台に立ったのはいずれも長距離を得意とする選手で、後半勝負になった。高木は前回の北京五輪後から3000メートルにほとんどトライせず、出場しても守りに入るレースが目立った。種目を1500メートル、1000メートルに絞った影響があったのかもしれない。
ただ、今季は開幕当初から調子が悪く、私は今回はメダルを取れないのではないかとも考えていた。ここまで戻し、銅メダルを三つも手にしたのはさすがだ。死力を尽くしたと思う。
1500メートルは最も得意な距離だっただけに、残念な気持ちはあるだろう。だがこれまでに残した功績は偉大で色あせない。日本のスケート界を変えてくれた選手だ。みんなに尊敬され、愛されるのが高木美帆。胸を張って帰ってきてほしい。(アルベールビル五輪銀メダリスト)
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