沙羅 五輪前ラスト実戦も4位 W杯通算100戦目もVならず

 「ノルディックスキー・W杯ジャンプ女子個人」(28日、スロベニア・リュブノ)

 平昌五輪代表の高梨沙羅(21)=クラレ=は87メートル、88・5メートルの合計256・6点で4位だった。今季初優勝とジャンプの男女を通じて歴代単独最多の通算54勝目は持ち越しとなり、3試合ぶりに表彰台も逃した。ダニエラ・イラシュコ(オーストリア)が89メートル、89・5メートルの262・4点で2季ぶりに通算13勝目を挙げた。高梨とともに五輪代表の伊藤有希(土屋ホーム)は7位だった。

 4年間目標にしてきた五輪を控え、高梨が最後の実戦に臨んだ。「課題をしっかり克服して、勢いをつけて平昌に乗り込めるようにしたい」との思いを込め、予選は85・5メートル、本戦も1回目が87メートル、2回目が88・5メートルといずれもK点(85メートル)を越えた。

 踏み切り付近の形状が「今まで飛んだジャンプ台の中で一番といえるほど急」という会場で、飛び出すタイミングに集中した。「合えばインパクトが伝わりやすいし、高さもスピードも変わってくる」と自覚し、一瞬の判断に神経を研ぎ澄ました。だが、ルンビらライバルたちも見事なジャンプをみせ、僅差の4位にとどまった。

 これがW杯通算100試合目。54勝にあと1勝で足踏みが続いても「いい内容の後に(いい)結果がついてくる」と、記録の重圧に押しつぶされることはない。五輪開幕まであと11日。残された時間は多くないが、着実に手応えは深まりつつある。自分を信じて、理想のジャンプを追い求める。

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