松友おちょぼ口で君が代 高橋は後輩に「お疲れさまでした」

表彰台でふたりそろって涙を流す松友美佐紀(左)と高橋礼華=リオデジャネイロ(撮影・棚橋慶太)〓〓
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 「リオ五輪・バドミントン・女子ダブルス決勝」(18日、リオ中央体育館)

 世界ランク1位の「タカマツペア」こと日本の高橋礼華(26)、松友美佐紀(24)組=ともに日本ユニシス=が金メダルを獲得した。バドミントンでは男女を通じて日本初の金メダルとなった。

 タカマツペアは決勝戦でデンマークのリターユール、ペデルセン組にゲーム数2-1(18-21、21-9、21-19)の逆転で勝った。最終第3ゲームの終盤は16-19の劣勢から、日本が連続5ポイントを奪い、歓喜の瞬間を迎えた。

 表彰式では2人とも、ほおに伝わる涙を手でぬぐった。「君が代」の演奏とともに松友はプレー中の顔つきとは違う表情で、おちょぼ口での国歌斉唱。高橋も口元をわずかに開きながら歌詞を追った。銀メダルのデンマーク、銅メダルの韓国の選手たちと一番高い壇上で記念撮影に収まると、2人の頭の部分にデンマークの2人の首が並んだ。

 表彰式が終わり、高橋は「19オール(19-19)となってから、どうやって決めたのか分からないほどすごい集中していた」と約30分前の激戦を振り返ろうとした。試合直後のタカマツぺアはまだ金メダルの実感がわかない様子も伺わせたが、金メダルを首に提げても、高橋は「日の丸が一番高いところにあっても、本当にオリンピックで一番になったのかという実感がないです」と語った。

 大会前から優勝候補に挙げられてきたペアだが、松友は「去年までは世界選手権でも期待されながら結果を残せなかったが、その経験を生かせた」と話した。

 ロンドン五輪では日本代表にも入れなかった2人だが4年後には世界の頂点に立てた。初めての五輪出場を振り返り、松友は「とても長かった」と感想。高橋は「ロンドンから4年後にここまで来れるとは思わなかった」と感慨に浸った。

 そして、年下の松友が「先輩と組んでなかったら…本当にありがとうございます」と高橋に謝辞を述べると、高橋も「私も感謝の気持ちでいっぱいです。ありがとうございます。そしてお疲れ様でした」と後輩をねぎらった。 

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