“じゃない方”の浦和・武藤、代表入り

 日本サッカー協会が23日、東アジア杯(8月2日~9日、中国・武漢)に出場するメンバー23人を発表した。国際Aマッチデーの日程外のため、海外クラブ所属の選手を強制的に招集できず、Jクラブからの選考となった。将来が期待される若手、チャンスを与えられた中堅選手が顔をそろえる中、一番の出世株はMF武藤雄樹(26)=浦和=だろう。

 代表入りに際して、クラブを通じ、「日本代表に選出していただき、とても光栄ですし驚いています。日の丸を背負ってプレーする喜びや責任を感じながら、日々の練習から取り組んでいきたいと思います。浦和レッズの代表としてがんばってきますので、応援よろしくお願いします」と驚きも含めた抱負を語った。

 今季、仙台から浦和に移籍加入した武藤は第1ステージで8得点(第2ステージを含むと9得点)を挙げ、優勝に貢献した。試合展開に応じて細かくポジションを変え、労を惜しまず裏に飛び出す動きでシュートに最適なポジションをとり続け、1タッチゴールを量産した。

 注目したいのは昨年までの得点数で、プロ契約後4年間でわずか6得点しかない。サイドでの起用が多く、ゴールとの距離が離れていたこと、チャンスメークを求められていたことなどが主な理由だったが、浦和のペトロビッチ監督は、ボールを持たない場面での動きを評価し、獲得をクラブに要請。直々に武藤とも会って口説き落とした。

 日本代表での役割、期待はどこにあるか。ハリルホジッチ監督は武藤に「中盤のプレーをやってほしい」とメンバー紹介で言及した。過去のハリルジャパンの試合を見ると中盤の攻撃的な選手は、裏に飛び出したり、豊富な運動量でつなぎを求められたりしている。まだ、今回の全体の選考を通じ「得点を取る選手を探している」とも話した。単純に、リーグ戦で得点を重ねている点も評価されたのだろう。

 日本代表の常連で、ドイツ1部・マインツに移籍した武藤嘉紀との比較で、“じゃない方の武藤”と自虐的に語っていた。だが、それも昔の話。海外組が選ばれない大会だからこそ初の代表入りを果たしたとも言えるが、さらなる“成り上がり”も、武漢での活躍次第で夢ではない。

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