J1最下位徳島が今季最多タイ5失点
「J1、徳島0‐5鹿島」(27日、ポカリ)
最下位の徳島が今季最多タイの5失点で鹿島に惨敗を喫した。
試合は異様なムードで進んだ。ホームの徳島サポーターは観客席に「俺らを熱くさせろ」と横断幕を掲げ、応援コールや太鼓などの鳴り物を封印するなど応援を“ボイコット”。ふがいない戦いが続くチームへの無言の抗議と思われ、スタジアムにはアウェイの鹿島サポーターの声援だけが響いた。
意地を見せたい徳島イレブンだったが、優勝を争う鹿島との力の差は明らかだった。
前半39分、DF藤原広太朗(24)の中途半端なクリアから相手MFカイオ(20)に豪快なミドルを決められ先制を許すと、わずか1分後にMF土居聖真(22)のヘッド弾で2点目を献上。「点の取られ方が悪く、ズルズルいってしまった」と主将のMF斉藤大介(34)が言うように、後半もやりたい放題にボールを回され3点を失った。ホーム初勝利を届けることはできず、選手たちはうなだれるしかなかった。
今季20敗目を喫した徳島は現在、勝ち点12。残留ラインの15位・仙台とは「14」の差がある。残りは8試合。「1点を取られると、しのぐことができない。ただ選手たちはあきらめずにやってくれている」と小林伸二監督(54)は話した。ここ5試合で16失点の守備を立て直すことができるか。崖っぷちで踏ん張り、サポーターを熱くさせたい。