獅童 自身は善人で尾上松也はオオカミ

「新作歌舞伎 あらしのよるに」の取材会を開いた中村獅童=京都市内
トークイベントを行った中村獅童=京都高島屋
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 歌舞伎俳優・中村獅童(42)が12日、京都市内で、京都南座9月公演「新作歌舞伎 あらしのよるに」(9月3日初日)の取材会を開いた。

 同舞台は、オオカミとヤギの「食う者」と「食われる者」の立場を超えた友情を描いたロングセラーの童話絵本「あらしのよるに」を歌舞伎化。

 お人好しのオオカミを演じる獅童は「僕、お人好しですよ。いいも悪いも含めて損する」とボヤキ節で、役柄に共感していることを語り「皆さんがプレイボーイと言ってくれるのはうれしいけど、例えば合コンやって、あの人いい人とか言われると、絶対カップルになれないでしょ。少しは毒がないとね。全然、モテないんです」と笑わせた。

 一方で、ヤギ役の尾上松也(30)について問われると「見た目はソフトですが、オオカミです。僕と違うのは、彼はモテる」とニヤリとしていた。

 同舞台は、02年にNHK・Eテレの読み聞かせ企画で「あらしの-」に出会った獅童が、念願の歌舞伎化。着ぐるみ劇ではなく、あくまで歌舞伎として成立させることを目指してきた。

 童話を原作にした歌舞伎は初めての試みとなるが「中村獅童という名前を知っていただきたく、テレビや映画にも挑戦してきましたが、それだけで終わりたくない。そこでの出会いを無駄にせず、少しでも歌舞伎に興味を持ってくださる方が増えるようなきっかけを作るために、失敗を恐れずチャレンジしたい」と語った。

 「あらしの-」は、13年12月に亡くなった母・小川陽子さんが大好きだった作品で、生前に歌舞伎化されることを楽しみにしていたことを明かした獅童は「母の故郷の京都で、この作品を座頭でやらせていただくことになり、母も喜んでいると思います」と語った。

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