樹木希林は怪物 永瀬正敏が演技を絶賛
女優の樹木希林(72)が6日、大阪市内で行われた、公開中の主演映画「あん」の舞台あいさつに共演俳優の永瀬正敏(48)、河瀬直美監督(46)らとともに登場した。
同作はドリアン助川(52)の同名小説を映画化。あんこ作り名人の徳江を演じる樹木は、劇中衣装のかっぽう着姿で登場。河瀬監督が、かっぽう着にまつわるシーンのエピソードを交えながら「あそこはすごかったです」と樹木の表現力を絶賛。永瀬も「すごかったです。怪物です」と同調した。
樹木は「内輪で褒め合ってちゃいけませんよ」と照れ笑いを浮かべながら制止。「私としては残念なのは、あの後の永瀬さんとのシーンが2シーンもあったのよ。バサッとカットですよ」と不満を口にしたが、河瀬監督が「だって、必要ないんですもん。あの(前の)1ショットで」と樹木の演技への称賛は止まらない。たまらず、樹木は「違う話をしましょうよ」と話題を変えようと仕向けていた。
ドリアン助川の原作小説は大手出版社に発売を断られたが、ポプラ社から刊行したところ10万部を突破。樹木は「今は相当たいした作家でも最初に刷るのは4000部。10万部いくというのはすごいこと。それは本の持つ力だと思います」と力説。「何かまともなことを言ったわね」と自らオチをつけて笑わせていた。
小説はフランス、ドイツ、韓国、台湾での発売が決定。映画は40カ国での上映が決まっていることが報告されると客席から大きな拍手が起こった。