たかじんさん出自描く作品9・11出版

 第21回小学館ノンフィクション大賞優秀賞の贈呈式が29日、都内で行われ、「ゆめいらんかね‐やしきたかじん伝」の角岡伸彦氏(51)と「産めない先進国‐世界の不妊治療現場を行く」の宮下洋一氏(38)に賞金100万円などが贈られた。

 角岡氏は神戸新聞記者を経てフリーに転身。2011年には「カニは横に歩く 自立障害者たちの半世紀」で講談社ノンフィクション賞を受賞している。今回の受賞作「ゆめいらんかね‐」は今年1月に死去した歌手で関西のカリスマタレント・やしきたかじんさんの評伝。生前は明かされなかった出自が、今作で初めて描かれている点も注目される。

 角岡氏は「人のルーツを書く時にはナーバスにならざるを得ない。取材も断れることが多く、書くことにプレッシャーもあった。多くの人に読んでいただければ」と労作を語った。同作は、9月11日に単行本として小学館から出版される。

 一方、壇上では関西弁の漫談調スピーチを展開。正装した同時受賞者の宮下氏について「男前ですねぇ。湯上がりみたいにサッパリして新郎みたいにバリッとして」と話の“マクラ”で触れ、「それに比べて僕は(選考委員の作家)高山文彦さんに『授賞式に来る格好じゃないな』と言われたんですが、これでも僕なりに頑張ってますのでご勘弁を!」と“舌好調”だった。

 時に笑いを交えながら、たかじんさんについてのシリアスで深い話など、予定の3分間を大きく上回る10分以上を飽きさせずに語りきった。そのマシンガントークに、選考委員の作家・椎名誠氏が「角岡さんはテレビでしゃべるとか(書くより)別の方向があるんじゃないですか」とコメンテーター転向を勧める一幕もあった。

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