伊調が帰国 「リオ五輪でリベンジ」

13年ぶりに黒星を喫した大会から帰国した伊調馨=成田空港
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 レスリング女子58キロ級で五輪4連覇を目指す伊調馨(31)=ALSOK=が1日、13年ぶりに黒星を喫したヤリギン国際大会(ロシア)を終えて、成田空港着の航空機で帰国した。22歳のオホン・プレブドルジ(モンゴル)にテクニカルフォール負けした決勝を振り返り、「相手が強かったと言うよりも自分が弱かったということ。いい勉強になった。これを成長の糧にして、リオ五輪でリベンジできるように頑張る」と前を向いた。

 目先の白星よりも試合内容にこだわったからこその黒星だった。「負けてもいいから(自分から)取りに行った。自分を褒めると言ったら変ですけど、ここまでこだわって自分を貫いたので」。不戦敗を除けば高校生だった03年3月以来となる敗戦を淡々と、そして晴れ晴れとした表情で受け止めた。

 間合いから相手を支配するスタイルを模索している世界女王は、自分から攻めて返されるパターンで次々と失点した。「前半の立ち上がりが全然ダメで、後半も修正できなかった。どうしても自分から取りに行くこだわりが強すぎて」。正面からのタックルを繰り返し切られた。「途中から勝ちに行く切り替えができなかった。自分が自分じゃないような感じで、あんなことは初めてでビックリしている」。試合内容へのこだわりが、勝利への足かせとなってしまった。

 それでも自身のレスリング道は揺るぎない。連勝記録も189で途切れたが「気にしてないです」とどこ吹く風。慣れない銀色のメダルを首に下げながらも、「表彰式でも決勝戦の敗因を分析してました」と、あくまで結果よりも内容に重きを置く姿勢を示した。

 五輪4連覇の偉業もスタイル追求の延長線上でしかない。「これからどういう風にやっていくかはコーチと相談しながら考える。リオに間に合うかはわからないけど」。悔しさに浸る間もなく、理想のレスリングを探求する旅に再び出発した。

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