「競泳ジャパンオープン・第２日」（２３日、東京辰巳国際水泳場）

　五輪メダリストが久々に笑顔を爆発させた。ロンドン五輪女子２００メートル平泳ぎ銀メダルの鈴木聡美（２４）＝ミキハウス＝が、５０メートル平泳ぎで自らが持つ日本記録を更新する３０秒９７をマークし、日本選手最高の２位に入った。

　「とにかく出し切ろうと必死でした」と全力でスパートをかけつつも、「この種目は力みやすいけど非常に落ち着いて泳げた」と冷静さも保ち続けた。

　４月の日本選手権では１００メートル、２００メートルともに惨敗で世界選手権（７月開幕、ロシア・カザン）の代表入りを逃し、大粒の涙をこぼした。「本当に悔しくて、変わるしかない」と肉体を絞り、瞬発力をつけたことが結実した。「今後の励みになる」と、失いかけていたメダリストとしての自信も取り戻した。

　日本新を出したものの、５０メートルは非五輪種目。「まだまだ課題克服の途中。１００メートルでも勝てるようにスタミナをつける」。きっかけをつかんだロンドン五輪メダリストが、来年のリオデジャネイロ五輪に向けて復活劇を見せる。