イナバウアーも羽生の強み 荒川さん認めた

 06年トリノ五輪金メダリストの荒川静香さん(32)が15日、テレビ朝日系の「モーニングバード!」に出演し、13日まで行われたフィギュアスケートのグランプリ(GP)ファイナル(バルセロナ)で2連覇を果たした羽生結弦(20)=ANA=の強さの一つに自身の代名詞「イナバウアー」があると話した。

 荒川さんは、演技の後半に組み込まれた羽生のイナバウアーの映像を見ながら「音楽の盛り上がりともすごく合っていて、また男子選手だとあれだけ演技の中で柔軟性を見せられる選手もいないので、ほかの選手との違い、特色をうまく出せるポイントでもありますね」と、効果的に生かしていると評した。

 さらに「力強さが際立つ男子選手の中でもしなやかさと軽やかさも兼ね備えているので、そこはステップなんかを見ると魅力です」と、羽生の特長に迫った。

 不得意なジャンプがないことも大きいという。「多くの男子選手が4回転、トリプルアクセルと勝負をかける技にそれぞれ得意、不得意があるのですが、それが羽生選手の場合は同じぐらい実戦で使える技術力を持っていますので、得点源を絞らずに分散して後半まで戦っていける」

 続けて「多くの選手が前半で勝負をかけると後半に体力的に厳しくなってしまうところで、(羽生は)質までも見込めるようなプログラム構成なので、なかなかあれを上回るような得点をたたき出していくのは難しい」と、“無敵”の秘密を語った。

 柔軟性+力強さ+確かな技術力=隙なしプログラム。今回のGPファイナル男子シングルで優勝の羽生が合計288・16点だったのに対し、2位のフェルナンデス(スペイン)が253・90点、3位のボロノフ(ロシア)は244・53点と圧倒しての2連覇達成だった。無敵の快進撃はまだまだ続きそうだ。

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