先発のち代打・大谷 超異例のDH解除に本拠騒然 ロバーツ監督が奇策「彼にはホームランがある」
「ドジャース5-4レイズ」(17日、ロサンゼルス)
ドジャースの大谷翔平投手(31)がロサンゼルスでのレイズ戦に先発し、6回4失点で7勝目(2敗)を挙げた。疲労軽減のため、当初は投手に専念する予定だったが、ロバーツ監督は六回の攻撃でDHを解除し、同投手を代打で起用する奇策を敢行。本拠地は騒然となった。チームは同一カード3連勝で貯金を今季最多の21に伸ばした。
6回を投げ切った大谷がバットを手に打席に向かうと、本拠地が騒然となった。先発投手が代打で登場する超異例の光景。興奮した観客は次々と立ち上がり、歓声と拍手を送った。
フリーマンの逆転2ランが飛び出した直後の六回だ。2死走者なし。迷いはなかった。初球、152キロシンカーを鋭く振り抜いた。時速172キロの高速ゴロ打球は遊撃手に阻まれたが、その表情に暗さはない。
「体は温まっていましたし、いいアプローチができた。抜けるかどうかは、あとは打球に聞いてくれっていうことでしかない。いい反応ができた」。
疲労軽減を目的とした投手専念の方針を撤回する異例の采配。ロバーツ監督はビハインドの展開を想定して六回の攻撃前に大谷に代打起用を告げた。「彼にはホームランがある。本人も状態はいいと言っていた。使うチャンスはあそこしかなかった」と説明した。
投手としては四回まで無失点の好投。ところが、五回に先頭への四球後に5長短打で今季最多タイの4失点。12日の欠場理由となった左膝の状態が心配される中、この日は利き手中指のマメがつぶれて流血するアクシデントにも見舞われたが、言い訳はしなかった。
「常に万全な状態で投げられるわけではない。シーズンをやっていれば、こういうこともある。この試合を取れたのは大きかった」
勝利数は1つ積み重ねたものの、規定投球回に達していない防御率が、同ランク1位のミジオロウスキーを下回ったためサイ・ヤング賞争いは一歩後退したが、シーズンは3カ月を残す。挽回のチャンスは十分にある。大谷が二刀流の底力を見せる。
◆DH制での投手の打席 大谷より前にも、投手が打席に立った例はある。91年5月29日にはシュルジー(オリックス)が近鉄戦で、11回に特大の決勝本塁打を放った。オリックスDH石嶺和彦の代走に出た飯塚富司が一塁の守りについたため、DHを解除。登板していたシュルジーが6番に入ったことから起きた珍事だった。また00年8月7日には松坂大輔(西武)がオリックス戦9回に代打として起用され、中前にタイムリー2点打を放っている。
