カーショー 涙の引退会見で語った美学「誰だって悪い投球はしたくない」最高の形で迎える引き際「本当に楽しかった」
ドジャースのクレイトン・カーショー投手が18日(日本時間19日)、ドジャースタジアムで記者会見に臨み、同僚の選手たちも出席した。引退を決断した理由については「誰だって悪い投球はしたくない。いいピッチングをすることが大事。それが僕が望む形」と語った。
左膝と左足の手術を乗り越えて挑んだ今季。エレン夫人と今後について語り合う中、開幕前に「これが最後になるかもしれない」と感じたという。それでも「行ったり来たりするかもしれないから」と周囲には伝えなかった。揺らぐ気持ちが固まっていったのは、登板を重ねていった際だと明かした。
「シーズンを通して健康でいられたこと、マウンドに立てたこと、投げられたこと、その全てに感謝の気持ちが湧いてきて。それが自分にとって最高の退くタイミングだと確信に変わった」
順調に勝ち星を積み上げていたが、まだできるという気持ちは出なかったか?という問いに「そうは考えなかった。今シーズンは瞬間、瞬間をしっかり味わいたかった」とカーショー。涙を流し、声を詰まらせながら「今年は本当に最高の時間を過ごせた。楽しかった」と語った。
カーショーは06年ドラフト1巡目、全体7位でドジャースに入団した左腕は、数少ない生え抜き選手として08年のメジャーデビューから今季まで18シーズンにわたり、通算452登板、222勝96敗、防御率2・54、3039奪三振をマークしたほか、サイ・ヤング賞3回、MVP1回、最多勝3回、最優秀防御率5回、最多奪三振3回、球宴11回など、輝かしい実績を残した。
今季は5月17日にマウンドに復帰し、ここまで20登板、10勝2敗、防御率3・53。ドジャース一筋の現役生活を「本当に素晴らしい時間を過ごしてきた。ここにいられて幸せだし、何一つ変えたいとは思わない」と明かしていた。





