山本由伸 早くも7勝で昨季に並んだ 雨で1時間半中断→わずか56球降板で初完投お預け
「ロッキーズ1-7ドジャース」(25日、デンバー)
ドジャースの山本由伸投手(26)がロッキーズ戦に先発し、5月27日・ガーディアンズ戦以来1カ月ぶりの白星となる7勝目を挙げた。約1時間半の雨天中断による影響で、わずか56球での降板となったが5回1安打無失点。6奪三振で二塁を踏ませない快投で、メジャー1年目だった昨季の勝ち数に並んだ。ドジャースは3連勝。シーズン折り返しの81試合目で、ナ・リーグ50勝一番乗りとなった。
高地で打球が飛びやすい打者天国、デンバーのクアーズ・フィールドで無双ぶりが復活した。初めてバッテリーを組んだメジャー1年目のラッシングとの呼吸もぴったり。山本は「初めてとは思えないほど、自分の良さを引き出してくれた。いいリードをしてくれたので、自信を持って腕を振れた」と感謝した。
変化球がさえた。初回は3番を低めのカーブで空振り三振。五回無死一塁は左打者を外角スプリットで投ゴロ併殺打に仕留めた。正捕手のスミスではなく、ラッシングとコンビを組んだことで配球が偏らず、5回をわずか56球で投げ終えた。6月はこの試合まで4試合で0勝3敗。ここ2試合は一発を浴びるなど不安定だったが、見違えるような投球だった。
メジャー初の完投、完封を狙えるペースだった。だが、ドジャースが六回の攻撃中に、降雨で試合は約1時間半も中断。再開後に山本は降板を余儀なくされた。
それでも運があった。中断直前の六回2死二、三塁。マンシーが打ち上げた飛球を、大雨の影響で一塁手と二塁手が見失う。一塁手の横に落ちる珍しい先制の2点適時打で勝ち投手の権利が発生した。
5回1安打無失点に「雨じゃなければ、もっといけたかな」と物足りなさは残ったが、「チームが勝つことが一番。貢献できてうれしい。ここから調子を上げていけるようにしたい」。約1カ月ぶりで6月初勝利となる7勝目を素直に喜んだ。




