大谷翔平 13号先頭弾 前夜の大敗吹き飛ばす一発で由伸援護 新人相手に力と技でメジャーの洗礼
「ドジャース9-3アスレチックス」(14日、ロサンゼルス)
ドジャースの大谷翔平投手(30)はアスレチックス戦に「1番・DH」で出場し、初回に4試合ぶりの本塁打となる13号ソロを放った。先頭打者アーチは今季3本目。先発した山本由伸投手(26)は6回を投げ4安打3失点で5勝目(3敗)を挙げた。日本人コンビの活躍で快勝したチームは貯金を今季最多タイの13とし、ナ・リーグ西地区首位の座を堅守した。
西日が差す右翼席の中段へ、鮮やかなアーチをかけた。初回の打席。大谷がカウント1-1から147キロの内寄りスライダーを完璧に捉えた。飛距離403フィート(約123メートル)。4月29日のマーリンズ戦以来15日ぶりの本拠地弾は、13号の先頭打者弾となり、地元ファンを熱狂させた。
マウンド上から打球の行方を見送ったのは2日にメジャーデビューしたばかりの新人ホグランドだ。この日が3度目のマウンド。初めて経験した先頭打者被弾。失投は逃さない。力と技が詰まったスイングでメジャーの洗礼を浴びせた。
打ちたい理由があった。クラブハウスのロッカーが隣同士でもある山本が初回を3人で片づけた。「かわいい後輩」と表現したこともあるチームメートを援護した大きな一発。試合後の右腕は「すごくうれしかったですし、やっぱり大谷さんが打つとチームも勢いづきます。僕も大谷さんのような活躍ができるように頑張りたい」と言った。
六回には快足を生かした三塁内野安打で2戦ぶり14度目の複数安打を記録。1点リードの八回1死二塁では申告敬遠で勝負を避けられると、本拠地は敵軍ベンチの采配に対するブーイングに包まれた。直後にベッツが怒りの適時二塁打で感情爆発。大谷は再び快足を飛ばして一気に生還した。
試合では大谷が拍手を送る場面もあった。五回に9番の金慧成がメジャー1号を放った。本塁で韓国出身のルーキーを迎えると、左手で右手首を持って「リスペクト」を示す韓流ハイタッチで祝福。互いに笑顔を見せた。
中盤まで1点を争った試合に快勝。10点差で大敗した前日の悪い流れを断ち切ったロバーツ監督は「選手たちの戦う姿勢は素晴らしかった」と賛辞を贈った。
大谷にとっては3年連続の本塁打キングが懸かったシーズン。ナ・リーグトップのシュワーバー(フィリーズ)を2本差で追っている。メジャー最強の1番打者がこれからもチームをけん引していく。





