水原一平被告 妻の日米間の移動は「ファーストクラス」検察側が法廷で指摘「大谷氏が支払ったものだ」謝罪はメモを読み上げる形に

 ドジャース・大谷翔平選手の元通訳で、同選手の口座から約1659万ドル(約25億7000万円)を盗み、銀行詐欺罪などで有罪が確定している水原一平被告の量刑言い渡しが6日(日本時間7日)、カリフォルニア州サンタアナの連邦裁判所で行われ、禁錮4年9カ月の判決を言い渡した。同被告には大谷に対して約1700万ドル(約26億3500万円)の賠償命令も。3月24日までに南カリフォルニアの刑務所に収監される。

 法廷では新たな事実も明らかになった。裁判前に連邦地裁の裁判長へ申立書を提出し、情状酌量を求めていた水原被告。大谷の通訳兼マネジャーとして「自分だけでなく家族の生活も犠牲にして選手を最優先した」と献身ぶりをアピール。身の回りの世話をするために選手宅近くに家を借りる必要があり、高額な家賃などで出費がかさんだとも訴えた。

 その中に妻がビザの手続きのため日本と米国を行き来していたことも生活が困窮する要因と訴えていたが、検察側は法廷で「ファーストクラスを使用していた」と指摘。さらに「それ(チケット代金)は大谷氏が支払ったものだ」と付け加えた。

 また「スポンサーからグッズを受け取っていた」と。大谷がアドバイザリー契約を結ぶスポンサー各社から、衣類などを提供されていたことも明らかにされ、裁判長は「理解に苦しむ」と断罪。加えて書面では、球団との契約の年俸が21年まで9万ドル(約1400万円)以下だったことを記述。仕事に見合う金銭を得られず、生活は次第に困窮し「やりくりの助け」になると考えてスポーツ賭博を始めたとなっていたが、「1700万ドルは生涯をかけても稼げないお金をギャンブルに使った。これは衝撃的だ」と語った。

 結果、情状酌量の余地はなく求刑通りの判決。水原被告は証言台で「大谷氏、家族、球団に対して本当に申し訳なかった」と謝罪したが、その際には手元に置いてあったメモを見るために視線を落とし、読み上げた形だった。

 判決を言い渡される際には、真っすぐに前を見つめて微動だにしなかった水原被告。終了後には待ち構えていた報道陣に無言を貫き、迎えのワンボックスカーへ足早に乗り込んだ。

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