MLB、賭博規定違反で有能審判の解雇発表 賭博記録なしも口座共有で厳罰 ワールドシリーズで“完全試合”達成 審判技術に定評
米大リーグ(MLB)は3日(日本時間4日)、賭博に関する規定違反によりパット・ホバーグ審判員(39)を解雇したと発表した。
MLBによると、ホバーグ氏に賭博の記録はなく、本人も野球の試合に賭けたことを完全否定し、試合結果に影響を与えた証拠は見つからなかった。しかし、ポーカープロと友人が野球の試合に賭けると知りながら、彼らとスポーツ賭博の口座を共有。MLBの調査の対象となるメッセージを意図的に削除していたという。
MLBは合法スポーツ賭博機関からホバーグ氏が自身の名義で口座を開いたとの情報を得て、24年2月に調査を開始。同年6月に懲戒処分を発表したが、同氏は異議申し立てを行っていた。メジャーリーグ規則により、同氏は復職を申請でできるが、その時期は26年のスプリングトレーニング以降になる。
ホバーグ氏は14年3月に初めてメジャーリーグの審判を務め、17年2月に正式昇格。審判技術に定評があり、22年ワールドシリーズでは球審としてストライク/ボール判定129球すべてが正しかったとされる“完全試合”を達成している。
MLBでは、昨年3月にドジャース・大谷の元通訳が違法賭博に端を発する銀行詐欺などにより有罪が確定。同年6月にはパドレスのトゥクピタ・マルカノ内野手が野球賭博により永久追放、マイナー4選手が出場停止の処分が科せられた。