大谷元通訳スキャンダル 検察が禁錮4年9月などの求刑を主張する書類を再度提出 水原被告の減刑求める申立書は「根拠のない主張」 米報道

 米スポーツサイト「アスレチック」は30日(日本時間31日)、ドジャースの大谷翔平選手の元通訳で銀行詐欺罪などに問われた水原一平被告が情状酌量を求めた申し立てに対し、米カリフォルニア州ロサンゼルスの連邦地検が再度、禁錮4年9月などの求刑を主張する準備書面を提出したと伝えた。

 連邦地検は今月23日に同被告に対し、禁錮4年9月と釈放後3年間の保護観察処分、大谷選手への約1700万ドル(約26億3500万円)の賠償などを求刑。一方の同被告は連邦地裁の裁判長宛てに禁錮1年6月の減刑を求める申立書を提出した。

 水原被告は裁判所に提出した書面で、大谷の通訳兼マネジャーとして「自分だけでなく家族の生活も犠牲にして選手を最優先した」と献身ぶりをアピール。身の回りの世話をするために選手宅近くに家を借りる必要があり、高額な家賃などで出費がかさんだとも訴えた。書面では、球団との契約の年俸が21年まで9万ドル(約1400万円)以下だったことを記述。仕事に見合う金銭を得られず、生活は次第に困窮し、「やりくりの助け」になると考えてスポーツ賭博を始めたと明かした。

 また、収入増につながるテレビやラジオ、CMへの出演、本の執筆は選手側の意向で認められなかったとも主張。しかし、犯罪が明るみになる前年、23年の年俸は25万ドル(約3900万円)、ドジャース移籍後の年俸が50万ドル(約7800万ドル)だったことなど、矛盾が生じる箇所も見られた。

 同サイトは、検察が提出した書面について「水原被告が先週提出した準備書面(申立書)を通じて、寛大な判決を主張する際に多くの『根拠のない主張』したと述べた」と記した。

 裁判資料によると、水原被告は2021年11月ごろから昨年3月ごろにかけ、違法スポーツ賭博で負けた額を取り返すために大谷選手の口座から約1659万ドル(約25億7000万円)を盗み、胴元側に不正に送金した。捜査当局に一時拘束され、連邦地検との司法取引に応じて罪を認めた。

 大谷選手の口座から得た金を課税所得として報告しなかったとする虚偽の納税申告の罪にも問われている。

 量刑は2月6日に同州サンタアナの連邦地裁で言い渡される。

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