証言撤回の水原一平氏「大谷の口座からお金を盗んだ?」問いに返答なし ESPNが撤回インタビュー詳報 撤回後の追及の様子も伝える「意図的に誤った通訳をしたことは?」には「ない」

 米スポーツ専門局ESPNは22日(日本時間23日)、ドジャース・大谷翔平選手の元通訳、水原一平氏の違法賭博の疑いについて、水原氏がドジャースを解雇される前に行った90分の電話インタビューの詳細と、その前後の時系列をまとめた記事を掲載した。

 インタビューで水原氏は21年にブックメーカーの男性と知り合い、いくつかのスポーツ賭博を行った。野球には賭けなかったという。当時のエンゼルスでの給料は約8万5000ドル(約1287万)で、22年末までに100万ドル(約1億5144万円)以上を失い、友人や家族から借金をしていたという。水原氏は「翔平とはこのことを共有できなかった。家計のやりくりが大変だった」と振り返り、「彼(大谷)のライフスタイルについていく必要があった。でも同時にこのことは彼に言いたくなかった」とした。水原氏は13年に出会った大谷との関係を「兄弟」と表現。「妻よりも多くの時間を過ごしている」と吐露した。

 その後、23年初めまでに借金は400万ドルにふくれ、そこで初めて大谷に助けを求めたという。大谷の信頼を損ねることを恐れた一方で、自身の身の安全への心配もあったという。「状況を説明して、彼は私を助けると言ってくれました」、「借金返済のために電信を送る必要があると伝え、彼はそれが違法かどうかは尋ねなかったし、それについて私に質問もしなかった」と、語り、2人は大谷の銀行口座から数カ月の間に1回50万ドルを8、9回送金。ESPNの記者に、「大谷に借金の支払いを求めることで自分や大谷を危険にさらすことになると思わなかったか?」と問われ、同氏は「当時は2人ともそんなことを全く考えてなかった」としたという。借金は少なくとも450万ドルあったことを認め、水原氏は「恥ずかしい」と語った。また、「妻は今に至るまでこのことを何も知らない」と、説明したという。

 ただ、これらの発言について水原氏は翌20日に撤回。ESPNの記者に対して、証言は嘘だったとし、賭博行為や借金について大谷は何も知らなかったことを強調。「すべて自分の責任」とした。「今回の問題でメディアとのやりとりを通訳する中で、翔平に意図的に誤った情報を伝えたことはあるか?」と尋ねられると、「それは決してしたことはない」と語った。また、最後に同記者が「翔平の知らないうちに彼の口座からお金を盗んだのか?」とテキストメッセージで問うたが、返答はなかったという。

 MLBはこの日、水原氏と大谷の同件に関する調査を開始したと発表。「大谷翔平と水原一平の疑惑を報道で知って以来、情報収集に努めてきました。本日未明、我々の調査局(DOI)はこの件に関する正式な調査手続きを開始しました」と、声明を出した。

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