大谷争奪戦 米国も報道過熱「ジャイアンツ本拠地訪問」「球界初6億ドルプレーヤー」

 米大リーグの球団関係者や代理人らが一堂に会するウインターミーティングが4日、テネシー州ナッシュビルで開幕した。各球団が来季に向けて戦力補強を進める中、最大の注目はエンゼルスからFAとなった大谷翔平投手(29)だ。米プロスポーツ史上初となる年俸総額5億ドル(約735億円)超えが予想される世紀の争奪戦。移籍先としてドジャースが本命視される中、一部の米メディアは大谷がジャイアンツの本拠地サンフランシスコを訪れたうわさを報じるなど、報道は過熱する一方だ。

 11月2日のFA公示以降、その動向がベールに包まれていた大谷が動き出したようだ。サンフランシスコ・クロニクル紙は「うわさ」と前置きしたうえで、ウインターミーティング開幕を2日後に控えた2日に大谷が代理人のバレロ氏らとともにジャイアンツの本拠地オラクルパークを訪問。ザイーディ編成本部長はじめ、メルビン新監督、スター捕手だった球団OBのポージー氏らと面談した可能性を伝えた。

 ジ軍は移籍先としてドジャース、古巣のエンゼルス、カブス、ブルージェイズとともに予想されていた5球団の一つ。その可能性が証明された格好となった。

 メジャー各球団の補強が進展するきっかけとなるウインターミーティング。大谷は今オフ最大のFA選手として注目を集めており、その報道は過熱する一方だ。

 ニューヨーク・ポスト紙は大谷の交渉について「すでに複数の球団から5億ドル(約735億円)超の条件を提示されている」と北米プロスポーツ史上最大契約を確実視。「一部では球界初の6億ドル(約882億円)プレーヤーになる可能性さえある」と、空前の契約内容を予測した。

 また、大谷の決断時期についてはウインターミーティング開催期間中との声がある中、全国紙USAトゥデーは獲得に動いている球団が先の5チームのほかに「ミステリーチーム」の存在を示唆。「残念ながら大谷はすぐには決断しない。あと1週間、クリスマス前までかかるだろう」と伝えた。

 補強費予算、球団の組織力、指名打者の必要度、医療体制など、総合的に見て移籍先はドジャースが大本命の見方は根強い。

 そんな中、NBCスポーツ電子版は大谷の代理人のバレロ氏と今オフにジャイアンツの投手コーチに就任したプライス氏が現役時代にマイナーリーグで同僚だった点に着目。9月に右肘手術を受け、来季は投球のリハビリと並行しながら打者に専念する状況に「大谷がサンフランシスコと契約して2025年にマウンドに復帰することになれば、プライスは大谷と密接に仕事をすることになる」とプラス面を挙げた。

 大谷に関する報道は日ごとに熱を帯びている。二刀流狂騒曲が佳境を迎えようとしている。

 ◆ウインターミーティング 米大リーグ30球団の編成、運営、広報など各部門の関係者が一堂に会する大イベント。毎年12月上旬に4~5日間開催される。豊富な部屋数とコンベンションホールを持つ大規模ホテルが会場となり、GMら編成担当者、代理人がFA選手の去就などを話し合う。今年はテネシー州ナッシュビルで行われ、初日、2日目には各球団監督の囲み取材が予定されている。選手獲得が決まり次第、会場内で随時、球団の記者会見が行われる。

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