藤浪晋太郎「もちろん、うれしい」日米11年目で初セーブ 最速163・5キロ イチローの愛弟子斬りでガッツポーズ

 「マリナーズ3-5オリオールズ」(13日、シアトル)

 オリオールズの藤浪晋太郎投手が2点リードの延長十回から6番手で登板し、1回を無安打無失点に抑えてメジャー初セーブを手にした。日本時代を含めても、11年目233試合目の登板で初セーブとなった。チームは8連勝と勢いに乗っていたマリナーズに2連勝して貯金28。ア・リーグ最高勝率で首位の座を守った。

 無死二塁からスタートするタイブレーク制の延長十回。4戦ぶりのマウンドとなった藤浪は先頭にいきなり3球連続でボールを投げた。前回9日のアストロズ戦では2死を取った後に3者連続四球を出して降板し、後続投手が全走者を返して3失点。悔しい思いをした右腕だったが、この日は「テンパってたわけではなかった。体が開き気味かなと思ったので、そこだけですね。(捕手の)マキャンがいい間を取ってくれたんで、落ち着けて、頭の中を整理してっていう感じですかね」。タイムを要求してマウンドに駆け寄った相棒に感謝した。

 カウント3-0から試合は再開。藤浪は4球目、162・5キロの直球を真ん中に投げ込み、見逃しストライク。続く163キロでファウルを奪ってフルカウント。最後は真ん中への161キロ直球でバットに空を切らせて1つ目のアウトを奪った。

 敵地にどよめきと歓声が起こったのは代打、左打ちのフォードへの初球だ。159キロ直球が外角高めに抜ける暴投。ウォームアップでも1球あった暴投がここでも出てしまい、1死三塁とピンチをひろげた。しかし、そこからが藤浪の真骨頂。内角低めの162・4キロ直球で詰まったレフトフライを打たせて、三塁走者をくぎ付けにする。

 2死三塁。迎えた打者は若き主砲のフリオ・ロドリゲス。マリナーズの会長付特別補佐兼インストラクターでもあるイチローさんも認める“愛弟子”が打席に立つと4万4818人を埋めたスタンドから「フリオ!フリオ!」の大合唱が起こる。完全アウェーの空気だったが、ここでも藤浪は冷静だ。

 「2点ありますからね。1点とか、同点だったら、もちろん、もっとプレシャーがかかってくるんでしょうけど、2点あるし、三塁(走者)が返っても…。言ってしまえば、一発打たれても同点というところだったんで。自分がストライクを投げるだけだと思って投げてました」。

 初球、145・6キロのカットボールでファウルを打たせ、この日最速の164・5キロを投げ込む。剛速球は外角にはずれてボール、続くカットボールも内角にはずれてカウント2-1としたが、4球目、162・8キロの外角直球で遊ゴロ。サヨナラ勝利を信じた敵地ファンのため息がフィールドを包む中、藤浪は渾身の右手でガッツポーズを繰り出し、駆け寄ったマキャンとハグを交わした。

 メジャー44試合目。4月末に先発から中継ぎへ配置転換されて40登板目で初めて手にしたセーブ。藤浪は「形としてそういう場面で投げたというだけなので、もちろん、うれしいですけど、特別そんなにすごい欲しかったというわけではないですし」と淡々と話した。

 1回無失点で防御率は7・99に改善。依然としてシーズン成績は不安定な印象を与えるが、6月28日からこの日まで19登板のうち無失点試合と無四球試合はそれぞれ14。同期間の防御率は3・38と投球の質は確実に上がっている。

 メジャー最弱球団のアスレチックスからア・リーグ最強のオリオールズへトレードされたのは7月19日。「チームに関係なく、結果を出すことは大事だし、やることは変わらない。もちろん、優勝を争ってるチームとそうでないチームではかかってくるプレッシャーは違うんですけど、することは変わらない。バッターを抑える、ストライクを投げる、チームが変わったからって特別してることはないですね」。試合前のフィールドでは敵地ファンのために10分間もペンを走らせてサインをプレゼントした。ア・リーグ最強球団で藤浪が存在感を示している。

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