大谷翔平のピッチクロック違反 本当の理由「グレーゾーンみたいな感じ。随時対応していく」

 試合後に日米報道陣の質問に答える大谷(撮影・小林信行)
 1回を投げ終え、球審(右奥)と話す大谷
 1回を投げ終え、球審と話す大谷(左端)
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 「マリナーズ3-4エンゼルス」(5日、シアトル)

 エンゼルスの大谷翔平投手が「3番・投手」で出場し、投手では制球に苦しみながら粘りの投球で6回を3安打1失点に抑えて今季初勝利。111球を投げて与四死球6、奪三振8だった。打者では2点リードの七回に適時打を放ち、2打数1安打2四球、1打点でチームの勝利に貢献した。

 一回の投球を終えた大谷がマウンドを降りたその足でホバーグ球審の方へ歩いていった。ベンチに向かって水原通訳を呼び、サポートを求める。ネビン監督もベンチから飛び出し、約2分間にわたって話し合いが行われた。

 大谷が確認したのは1点を失い、なおも1死二塁のピンチの場面。迎えた4番ローリーの初球にピッチクロック違反を取られて1ボールがカウントされた。

 今季から導入された新ルールは試合時間の短縮を目標とし、投球時間を制限するものだが、大谷が指摘されたのは投球フォーム。試合後のネビン監督によると、同球審は打者がバットを構える前に大谷が投球を始動したと説明したという。この問題は大谷が開幕投手を務めた3月30日のアスレチックス戦でも指摘されており、捕手から返球されたボールを右手に持ち替えてグラブに入れた時点を「始動」と考えていた大谷と、グラブに入れる動作から「始動」と考えている球審との認識の違いから生まれた“違反”だった

 試合後に取材に応じた大谷は試合終了後に再び球審にルールの確認したことを明かし、「ランナーなしの時のセット(ポジション)がどっからがそう(違反)で、どっからがそうじゃないのか。(顔が)横(三塁側)を向いているからセットになるのか、どの角度がセットじゃないのかとか。話した感じ、審判の方もちょっとグレーゾーンみたいな感じだったんで、まあ、ルールが始まって間もないですし、お互いにここまではセーフだよね。ここまでアウトだよね、というところを確認してきた感じですかね」と説明。「とりあえず、(球審の説明に)合わせるしかない。ルールができてまだそんなにたってないので、試験的になる部分がもちろんありますし、随時ピッチャーが、バッターもそうですけど、対応していく。みんなおんなじ(条件)なんでしょうがないかなと思います」と話した。

 この日の大谷は打者でも違反を犯した。六回無死一塁の場面。「ピッチクロック」の打者側のルール、投球制限時間8秒以内にバットを構えなかったと判断され、ワンストライクが加算された。「あれは僕が多分、単純に遅かったというか、僕がランナーを待ってたので(打席に)入るのがちょっと遅れたっていう感じ。逆に僕がフォアボールを取った時とかは、早く塁にいかないと、次のバッターに迷惑がかかるかな、という感じですね」。打者としてだけでなく、走者としても新ルールを学習したところがいかにも大谷らしかった。

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