ダルビッシュ「戦争に行くわけじゃない」 若侍たちに脱力のススメ 熱くWBCを語る

 日の丸を持参した地元ファンと記念撮影に応じるダルビッシュ(撮影・小林信行)
 WBCについて熱弁を振るうダルビッシュ
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 米大リーグ、パドレスのダルビッシュ有投手(36)が4日(日本時間5日)、3月の第5回WBCに臨む侍ジャパンに「戦争に行くわけじゃない」と“リラックスのすすめ”を説いた。17日から始まる日本代表の宮崎合宿に初日から参加する意図も明かし、エンゼルス・大谷、ロッテ・佐々木朗らとのプレーを心待ちにした。この日は本拠地のサンディエゴのペトコ・パークで開催されたファンフェスタに出席した。

 侍ジャパン最年長。ただ一人、2009年の第2回WBCの優勝を経験しているからこそ、その言葉に重みがあった。

 06年の第1回大会からWBCに対する日本と、米国や中南米など強豪国との熱量の違いが指摘されてきた。ダルビッシュはこれらが起因する過度な重圧への違和感を口にし、歴代でチーム平均年齢最年少27・3歳となった侍ジャパンへメッセージを送った。

 「(日本は)気負いすぎというか、戦争に行くわけではない」

 日本代表の力を信じているからこその“脱力のすすめ”だった。「自分たちは好きな野球をやってきて、大会に勝つためのベストメンバーだと思うので。オールスター中のオールスター。『負けたら日本に帰れない』というマインドで行ってほしくない。気負う必要はない」。平常心で臨めば勝てるチームであると力説した。

 日本代表の宮崎合宿からチームに合流し、言葉と背中で思いを伝えていく。メジャー選手は所属球団のキャンプに参加した後で代表チームに合流するのが原則だが、ダルビッシュは生活拠点のサンディエゴからパドレスのキャンプ地・アリゾナを経由せずに日本へ直行する。

 合流時期はパドレスから任されていたことを明かし、「『僕はメジャーリーグでやっているからあとで来ました』というのはしたくなかった」と説明。「早めに仕上げてます。状態はいい」と万全をアピールした。

 今回の日本代表にはエンゼルスの大谷もいる。同じ日本ハム出身だが、一緒に戦うのは初だ。「大谷君だけでなく、(ロッテの)佐々木君であったり、一緒にプレーしたことない選手ばかりだから、一緒にプレーできるのがすごくうれしい」と目を輝かせた。

 また、侍最年少20歳の中日・高橋とは年齢差が一回り以上もあるが「コミュニケーションで変に遠慮してほしくないというのはある」と、注文も忘れなかった。

 連覇を果たした09年の第2回大会以来、3大会ぶりの優勝を狙う日本代表。実績と経験を兼ね備えたダルビッシュが先頭に立ち、自然体で世界最強国の称号を取り戻す。

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