大谷、有言実行の2発でイチローに並ぶ通算117本塁打 球団最多ソロ7発も借金17

 7回、この試合2本目となる24号ソロを放つ大谷
 1回に先制の23号ソロを放ち、ベンチでタッチを交わす大谷
 1回、先制の23号ソロを放つ大谷
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 「エンゼルス7-8アスレチックス」(4日、アナハイム)

 エンゼルスの大谷翔平投手(28)が「2番・指名打者」で出場し、23、24号を放つなど、5打数3安打2打点。6月21日のロイヤルズ戦以来、シーズン5度目の1試合2本塁打を含む今季8度目の猛打賞で打率を・258とした。メジャー通算117本塁打とし、イチローに並んで日本選手2位タイに浮上した。試合はエンゼルスの投手陣が中盤に大量失点して敗戦。打線は球団最多タイとなる7本のソロ本塁打を記録したが、地区最下位のアスレチックスに連敗し、借金は今季ワースト17に膨らんだ。

 前夜は投打同時出場で六回途中7安打2失点の粘投も実らず自己ワースト3連敗。王手をかけていた初の10勝&104年ぶり「2桁勝利、2桁本塁打」の快挙は次回の登板に持ち越された。打席では無安打と見せ場をつくれず、右前腕部の痙攣で七回に代打を送られ、悔しい試合となった。

 ナイター明けのデーゲーム。患部の状態が心配されたが、試合前に取材に応じたネビン監督代行は「昨日は大事を取った。彼と話をしたが、状態はいいので出場したいということだった」と、スタメン起用の理由を説明した。

 その言葉どおり、いきなり打棒を爆発させた。初回の打席。カウント1-1から右腕ブラックバーンの外角151キロを逆方向へ運ぶ。左中間フェンスを越える飛距離123メートルの豪快な23号先制ソロ。4戦ぶりの一発で試合の主導権を握ったが、ベンチに戻った大谷に笑顔はなく、カウボーイハットをかぶる儀式も行わなかった。

 二回にはスズキの3号ソロが飛び出し、3点をリード。ところが、三回に新人右腕ジャンクが炎上し、大量6点を失う。四回には2番手投手が2失点し、チームは後手に回った。

 それでも大谷は集中力を切らさない。五回1死一塁の場面でカウント1-1から内角カットボールをライナー性の打球で中前打。今季26度目のマルチ安打を達成すると、3点を追う七回には3番手左腕スニードがワンストライクから投じた内角低めに外れるスライダーを巧みなバットさばきで完璧にとらえる。飛距離122メートルの打球が右翼席に突き刺さった。ベンチに戻った大谷は仲間たちから祝福されたが、ここでも表情は硬いままだった。

 エンゼルスは2日のトレード期限に先発シンダーガード、抑えイグレシアス、有望外野手マーシュの主力3選手を放出し、有望マイナー3選手を獲得するなど、来季以降を見据えた“再建モード”にシフトチェンジした。

 「そういう意味でのモチベーションは難しいと思いますけど、個人的にもやらなきゃいけないことはたくさんありますし、まだまだ続いていく野球人生なので、1試合1試合集中してどんな状況でもやれることをやりたいなと思います」。

 大谷がそう話したのは前日の試合後。1点差に迫った九回2死一塁の第5打席は初球を打って遊飛に倒れ、最後の打者となった。しかし、有言実行の猛打賞だったことは間違いない。

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