ボンズ、クレメンス、ソーサは落選、殿堂入り資格失う 薬物疑惑影響 オルティス選出

 米国野球殿堂は25日(26日)、2022年の殿堂入り選手を発表。レッドソックスの主砲として活躍し、通算541本塁打を記録したデービッド・オルティス氏が選出された。資格最終年だったメジャー最多762本塁打のバリー・ボンズ、通算354勝のロジャー・クレメンス、同609本塁打のサミー・ソーサの3氏は現役時代の薬物使用疑惑が影響し、規定の得票率75%に届かなかった。

 資格1年目で選出されたオルティス氏はドミニカ共和国で生まれ、1997年にツインズでメジャーデビューするも2002年に戦力外に。しかし、2003年に契約したレッドソックスでいきなり31本塁打、101打点をマークし、才能を開花させた。

 2004年に球団86年ぶりのワールドチャンピオンに貢献すると、2007、2013年にもチームを世界一に導いた。自身は2005年に打点王、2006年に本塁打と打点の2冠を獲得。「ビッグ・パピ」の愛称で親しまれ、球宴に10回出場した。通算成績は2408試合、打率・286、541本塁打、1768打点。投票では77・9%にあたる307票を獲得した。

 殿堂入りの選考対象となる選手は「大リーグで10年以上プレーし、引退から5年が経過」が条件。投票は全米野球記者協会(BBWAA)在籍10年以上の記者によって行われ、候補者の中から10人までを選び、75%以上の得票率が必要となる。選考対象期間は10年で、得票率5%未満の場合は資格を失う。

 今年が資格最終年だったボンズ氏は前年の61・8%から66%に、クレメンス氏は同61・6%から65・2%に、ソーサ氏は17%から18・5%と数字を伸ばしたが、資格を失い、今後は年代別に選出するベテランズ委員会の投票に委ねられる。

 パイレーツとジャイアンツで活躍したボンズ氏は通算本塁打や年間73本塁打などのメジャー記録を持つ。通算成績は2986試合、打率・298,762本塁打、1996打点、2558四球、出塁率・444、OPS1・051、MVP7回、球宴14回。

 「ロケット」の異名を持つクレメンス氏はレッドソックス、ブルージェイズ、ヤンキース、アストロズを渡り歩き、通算709試合、354勝184敗、防御率3・12、4672奪三振。サイ・ヤング賞7回、MVP1回、最多勝4回、最優秀防御率7回、最多奪三振5回。

 ソーサ氏はカブス時代の1998年にカージナルスのマグワイア氏とし烈な本塁打王争いを繰り広げ、タイトルこそ獲得できなかったが、66本塁打をマークし、一躍、時の人となる。通算成績は2354試合、打率・273、609本塁打、1667打点。本塁打王2回、打点王2回、球宴7回。

 資格1年目で、現役時代に薬物使用を告白した、メジャー通算696本塁打のアレックス・ロドリゲス氏は34・3%(135票)だった。

 今年の選考対象は30人。日本球界経験者では、ブレーブスなどで活躍し、13、14年に楽天でプレーしたアンドリュー・ジョーンズ氏が41・1%(163票)、レッドソックスなどでプレーし、独立リーグ四国アイランドリーグプラスの高知に所属したマニー・ラミレス氏は28・9%(114票)だった。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

大リーグ最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(大リーグ)

    話題の写真ランキング

    写真

    デイリーおすすめアイテム

    リアルタイムランキング

    注目トピックス