大谷 1番で初の先頭打者弾&絶妙バント安打 同点演出もチームは押し出し死球4連敗
「レイズ4-3エンゼルス」(25日、セントピーターズバーグ)
エンゼルスの大谷翔平投手(26)が「1番・指名打者」で出場し、自身初の先頭打者24号を含む4打数2安打1打点。5戦ぶり、20度目のマルチ安打で打率を・269とした。チームは逆転負けで4連敗を喫し、借金3となった。
試合前にチームは好調だった1番アップトンが腰の張りで10日間の負傷者リストに入ったと発表。ベテラン外野手に代わり、19年9月1日のパドレス戦、今年5月12日のアストロズ戦に続き、3度目の1番で起用された大谷がいきなり結果を出した。
初回。プレーボールから3球目、右腕キトレッジがカウント1-1から投じた低め145キロチェンジアップを完璧にとらえた。時速187キロ、飛距離138メートルの打球は敵地、ドーム球場の右翼側天井に設置された作業用通路を直撃した。
現実離れした打球に中継局ブースは「まるでテレビゲームだ!」と絶叫し、笑い止まらず。1番で出場した過去2試合は6打数無安打2四球だった大谷の1番初安打が豪快な先頭打者弾となった。4番レンドンにも5号ソロが飛び出し、2点を先制した。
ところが、先発キャニングがピリッとしない。先頭を左前打で出すと次打者には四球。メジャーデビュー4試合目で早くも3番で起用されている20歳の超有望株フランコの飛球を左翼ウォードが痛恨の落球で1点を失う。4番メドウズには2点適時打を許し、逆転を許した。
大谷は1点を追う三回の打席で頭脳的プレーを見せる。2番手左腕フレミングに対し、カウント0-1から内角低めの146キロシンカーを1塁線へバント。快足を飛ばして一塁を駆け抜けた。左投手が投球後に体が三塁側へ流れる傾向を利用した頭脳的プレー。無死一、三塁と好機を広げ、後続の同点内野ゴロをお膳立てした。
同点の五回はフレミングに空振り三振。カウント2-2から内角低めのチェンジアップにバットが空を切ると、七回の打席は3番手右腕マキューのカットボールをとらえ切れず、左飛に倒れた。
エンゼルスは同点の七回にリリーフ陣が崩れる。3番手シシェックが1死満塁から押し出し死球を与えて勝ち越し点を許し、チームはそのまま敗れた。



