大谷“異変”も粘投 試合前「真っすぐいかない」カット主体に五回途中2失点
「エンゼルス2-3インディアンス」(19日、アナハイム)
ピンチを成長の糧にした。11日のアストロズ戦に続いて「2番・投手」で4度目の投打同時出場を果たしたエンゼルスの大谷が、体に異変を感じたのは試合前の投球練習時だ。
「真っすぐがいかないという感じでしたね。単純に体が動かなかった」
18年10月の右肘手術。2年半が経過した今も、投球の強度によっては患部に張りが出るという。
この日の最速は米国での自己ベストより10キロ遅い153キロ。「無理やり(球速を)出しにいく方法もあれば、今日みたいに打たせる方にシフトするパターンもある」。直球とスプリットを捨て、今季から投げ始めたカットボール主体の投球で五回途中2失点。球速の低下に驚いたというマドン監督は「よくゲームを作ってくれた」と称えた。
降板後は次の打席のために右翼に入った。本拠地初の三刀流で地元ファンを興奮させると、1点を追う六回は先頭で三塁前にバント安打。「(出塁)確率の高いものを選んだ」。自身初の4戦連発を狙わず、内野陣のシフトの裏をかいた。投球同様、冷静な判断で勝機を探った。