「オープン戦、オリオールズ３－８レイズ」（２９日、サラソタ）

　試合開始直後、角度の付いた打球はジャンプした中堅手の上を越えた。レイズの筒香が一回、先頭で今オープン戦初アーチ。攻撃的なリードオフマンはベンチ前で同僚のアダメズと一礼を交わしてから、次々と祝福を受けた。

　メジャー登板は昨季の２試合のみという左腕を早々と攻略した。初球から積極的に振りにいき、２球目の甘くきた９２マイル（約１４８キロ）を捉える。バックスクリーン方向にはじき返された飛球は、そのままフェンスの向こう側に落ちた。

　１番での起用をキャッシュ監督は「多くの四球を得るし、チームのためになる打撃をしてくれる」と説明。慣れない打順でも非凡な適性を示す左打者を「去年の課題をクリアし、とても気持ち良くプレーしている」と評価した。

　前日の試合後、筒香は「非常に感覚は良くなってきている。（守備は）不安なくいい状態でプレーできている」と攻守にわたり手応えを口にしていた。調整の最終段階で持ち前の長打力を発揮し、気分よく２年目のレギュラーシーズンを迎える。