MLB 選手会と合意できず…相互不信が深刻、異議申し立ても

 協議開始から約6週間。シーズン開催に向けた日程を削りながらも、米大リーグ機構(MLB)と選手会は合意を見いだせなかった。相互不信はそれほど深刻だった。

 MLBは無観客開催ではチケットや物販といった球場絡みの収入を失い、多くの球団が試合を実施するほど損失が膨らむと訴えた。選手会はこれをうのみにせず、経営実態の開示を要求。MLBがテレビ局と増収を伴う契約延長で合意間近と報じられたことも不信をさらに深めることとなった。

 年俸を試合数に比例させることでは一致したものの、最終的にMLBが提案した60試合制に対し、選手会は70試合制を要求。プレーオフ分配金を含め、2億7500万ドル(約294億円)の差が埋まらなかった。

 近年メジャーでは一部のスター選手を除き、年俸は停滞傾向にある。フリーエージェント(FA)市場で補強するどころかドラフト会議の指名順を上げるため、あえて勝利を追求しない球団がいるとの疑念も選手側にはある。積年の不信が合意を遠ざけた。

 MLBの強行開催で見込まれる60試合は、選手会が否決した最終案と変わらないが、選手会には異議申し立ての権利が残った。行使されれば、シーズン開催の裏でさらなる泥沼化は避けられそうにない。

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