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雄星、父の死乗り越えてメジャー初勝利 “6度目の正直”

メジャー初勝利のボールを手に笑顔を見せる菊池(撮影・小林信行)
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 「エンゼルス5-6マリナーズ」(20日、アナハイム)

 マリナーズの菊池雄星投手(27)は5回10安打4失点でメジャー初勝利を手にした。投球数は移籍後最多の97球で2四球3三振、防御率4・68。3月末に父・雄治さん(享年59)が他界する悲しみを乗り越えての1勝となった。

 菊池は試合後のインタビューで「内容的には苦しい展開になりましたけど、野手のみんな、救援陣に助けてもらいました。1勝はすごくうれしいですけど、まだまだ課題は沢山あるので次に向けて頑張っていきたい」と喜びを語った。

 ハニガーの先頭弾と4番ボーゲルバックのソロ弾で2点の援護を受けた後の初回のマウンド。立ち上がりを課題に挙げていた菊池は1死から主砲トラウトに四球に与え、続くシモンズの中前打で一、二塁のピンチを迎えたが、4番プホルスをスライダーで左飛、ルクロイを内角153キロ直球で投ゴロに仕留めて無失点に抑えた。

 二回は先頭スミスを内角高めの150キロ直球で見逃し三振に斬り、この日初の三振をマーク。2死無走者からボージャスに高めに浮いたカーブを右前へ運ばれたが、9番コザートからカーブで空振り三振を奪い、ゼロで切り抜けた。

 意地を見せたのは三回だ。1死からこの日2度目となったトラウトとの対決。初球外角154キロ直球で空振り、2球目外角153キロでファウルを打たせて追い込むと、最後は内角低めの154キロで見逃し三振。しかし、2死一塁からプホルスにカウント2-2からの10球目、浮いたカーブを左翼線二塁打にされ、1点を失った。メジャー19年目の大砲は粘りの打撃でベーブ・ルースに並ぶ史上5位タイの通算1992打点目をマーク。観客はスタンディングオベーションで偉業を称えた。

 四回に味方打線が2点を加え、3点リードで迎えたその裏のマウンドは、いきなり右翼線二塁打と左前打で無死一、三塁のピンチを背負う。味方一塁エンカーナシオンの好捕でボージャスを一邪飛とした後、コザートの中犠飛で2失点目。続くフレッチャーの右前打で2死一、二塁とされ、再び、窮地で主砲トラウトを迎えたが、初球、内角高めの152キロ直球で遊ゴロに打ち取り、最少失点で切り抜けた。

 マリナーズの主砲エンカーナシオンのソロ弾でリードを再び、3点に広げた五回はまたもや先頭打者に二塁打を許す。1死からルクロイの適時右前打で1点を返されると、2死一塁からグッドウィンには内角低めの151キロ直球を右翼線三塁打にされ、1点差に詰め寄られた。マリナーズのブルペンで中継ぎ投手がウォームアップを始める中、菊池は2死三塁からボージャスを遊ゴロに仕留め、マウンド上で何度もグラブを叩いて感情をあらわにした。

 1点リードの展開でマウンドを降り、勝利のバトンを中継ぎ陣に託す。七回にはサンタナのソロ弾で2点差とし、九回に1点を失ったが、4人の継投で何とか逃げ切り、チームは3連勝を飾った。

 菊池はメジャーで自己ワーストとなる10安打を浴びるなど納得のいく内容ではなかったが、主砲のトラウトは、こん身のストレートで三振を奪うなどノーヒットに抑えた。「ああいうバッターを抑えていかないと勝ちはついていかないので、きょうはいい結果になったと思います。これからも粘り強く投げていきたい」と次回登板を見据えていた。

 今季の菊池はここまで5試合に登板し、0勝1敗、防御率4・23。前回15日のインディアンス戦は6回3失点で先発の役割でもあるクオリティースタート(6回以上、3自責以下)を記録したが、打線の援護に恵まれず、初黒星を喫した。5試合のうち3試合で勝利投手の権利をもって降板したが、いずれも中継ぎ陣が崩れて、未勝利の状態続いていた。

 3月30日に父が死去した際には球団を通して「生前、父は私に野球に専念し、そのままチームの勝利のために頑張って欲しいと言っていました。私は父の願いに敬意を表し、全力で頑張り、残りのシーズンを父に捧げたいと思っています」(原文ママ)とコメントし、葬儀のために帰国することなく、先発ローテーションを守り続ける決意を表明していた。

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