雄星「今一番大事なのは信頼を得ること」左足つりながら6回3失点力投もメジャー初星消える

 「ロイヤルズ5-6マリナーズ」(10日、カンザスシティー)

 マリナーズの菊池雄星投手(27)がメジャー4度目の先発登板で6回5安打3失点。80球を投げて1四球、3奪三振だった。防御率は4・15。二回と三回に飛距離138メートルの特大弾を浴びながらも打線の援護を受けてリードした場面で降板したが、2番手投手が崩れて勝利投手の権利は消えた。チームは同点の九回にハニガーの決勝3号ソロで5連勝を飾り、開幕12勝2敗は球団史上最高のスタート。貯金を10に伸ばした。

 チームは今季最長18連戦の真っ只中。今季初めて中4日でマウンドに上がった菊池は6回、80球で降板した。余力を残しての降板かに思えたが、試合後のサービス監督は本人から左ふくらはぎにけいれんがあったことを伝えられたと説明。試合開始時の気温が28度、湿度35%という悪条件の中で投げ続けた左腕は「(六回の)投球練習時から(左ふくらはぎが)つってました。2、3球ストレートを投げた時にちょっとつった感じがあって、軸となる球ですし、ストレートに不安があれば伝え方がいいかなということで」と話した。

 この日は三回までに3点を失った。メジャー最高のチーム打率を誇る味方打線が初回に先制、1点を追う三回に勝ち越しに成功したが、その直後に逆転や同点にされる苦しい立ち上がりだった。

 「(序盤の)配球はストレート中心でいこうという話だったんですけど、そのストレートが(相手打者に)張られていた。四回以降は変化球を多く混ぜながらゼロでいけたというのはホントに大きかったというか、収穫かなと思います」。

 試合後の菊池の言葉どおり、チームが2点を勝ち越した四回以降は3イニング連続で三者凡退。「打たれた球というのはカウントを取りにいったボールでしたし、それ以外に関しては、カウントを取りにいった球を打たれたっていうのを生かして四回以降は苦しいカウントでも(ストライクを)取りにいかないっていうのを心掛けてやったのがよかったと思います。どの試合もそうですけど、甘い球は見逃してくれない。日々勉強しながら、投げながら感じてます」。二回と三回に許した特大弾はいずれもボールが先行。失敗を無駄にしなかったところに意味があった。

 とはいえ、先発陣で開幕から勝ち星がないのは一人だけだが、「当然、初勝利というのは早くという気持ちはありますけど、それ以上に自分の役割に徹してですね、まずはチームやファンのみなさんに信頼を得られるように努力することが今一番大事なことだと思いますので、そういうピッチングをしていけばおのずと勝ち星っていうのはついてくると思って投げてます」と菊池。チームの今季2敗は自身が先発した試合だっただけに「最終的にチームが勝てばロッカーも明るいですし、(勝利を祝う)輪に今日は入れましたので、次頑張りたいと思います」と安どの表情を浮かべた。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

大リーグ最新ニュース

もっとみる

    スコア速報

    主要ニュース

    ランキング(大リーグ)

    話題の写真ランキング

    写真

    デイリーおすすめアイテム

    リアルタイムランキング

    注目トピックス